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どんな会社、サービス、仕事があるの?アパレル・ファッション業界の仕組みを知っておこう

2025.02.28

どんな会社、サービス、仕事があるの?アパレル・ファッション業界の仕組みを知っておこう

アパレル・ファッション業界で働いてみたい人のなかには、どんな会社やサービス、仕事があるのか知らない人もいるでしょう。自分がよく利用するアパレルショップの店員しか思い浮かばないという人もいるかもしれません。実はアパレル・ファッション業界にはさまざまな会社があり、職種も豊富にあります。

詳しく知ることで、転職する方向性が見えてくるかもしれません。今回は、アパレル・ファッション業界の仕組みや仕事、職種などを解説します。興味がある方は、ぜひ参考にしてください。

アパレル業界とファッション業界を同じだと思っていませんか。確かに両者は一括りにされることが多いですが、実は「アパレル」と「ファッション」は異なる意味を持っています。アパレルは既製服を意味していますが、一方でファッションは服に限らず、ヘアスタイルやメイク、アクセサリーなど、幅広いものを含んでいます。

日本におけるアパレル企業は「アパレルの生産や卸売に関連する企業」のことを指しています。一方で、アパレル産業とは既製服の生産に関連する産業を意味します。アパレル・ファッション業界では、基本的に繊維業者から素材を仕入れたアパレルメーカーが既製品を製造し、製品を流通させて販売します。この仕組みを川の流れになぞらえ、「川上」(繊維業・製造)、「川中」(商品プロデュース・卸し・流通)、「川下」(販売)と表現することもあります。

最近はアパレルメーカーに限らず、既製服を製造したり販売したりする企業が出てきました。たとえば、小売業者、商社、製造事業者などが既製服ビジネスに参入するなど、従来のビジネスとは異なり多様化しています。川下である小売業者や販売業者をアパレル産業に含めることもあり、アパレルの意味合いが変化しつつあります。

ここからは、アパレル・ファッション業界の構造とそれぞれの領域における仕事を川上、川中、川下の順に解説します。

繊維業・製造には製造に必要な素材調達、製造する役割があり、これが川上になります。

テキスタイルは「織物の、織られた、織ることのできる」または「繊維の」という意味を持っています。テキスタイルコンバーターは工場とアパレルメーカーをつないで最適な生地を提供する卸売業者のこと。メーカーから依頼を受け、紡績メーカーや染色業者に糸の加工や染色を依頼します。

テキスタイルメーカーは織物やニット製品の企画・製造を担う企業のこと。基本的にメーカーから直接発注や注文を受けますが、テキスタイルコンバーターからの依頼を受けるケースもあり、使用する糸や織り方を決めて要望に応じた生地を作ります。

繊維メーカーは幅広い繊維の開発や製造を行います。綿やシルクなどの天然繊維、ナイロンやポリエステルなど、基本的に合成繊維を扱います。

次に、川中の仕事について見ていきましょう。

アパレルメーカーは衣料品の企画と設計をし、生産を行う企業のこと。デザインを考案し、デザインに基づいた生地の選定、型紙の作成、製品の縫製などを行います。ただし、縫製などの工程は一般的に外部に委託します。メーカーによっては自社のショップを運営し、小売にも関わる場合があります。

アパレル商社といえばアパレル専門商社が思い浮かぶかもしれませんが、実は繊維事業部のある総合商社も含まれます。アパレル商社は海外から輸入した素材をメーカーに提供したり、海外ブランドのライセンスを取得して国内で販売したりするなど、業務内容は多岐にわたります。大手商社の場合、企画、生産、販売など、流通全般の対応をするところもあります。

OEMは他社ブランドの製品を製造する企業のことで、そのプロセスを指すこともあります。自社の本社は国内にあっても、縫製工場は海外というケースが多いようです。

ODMは企画やデザイン、設計を代行する製造サービスのことで、製品の生産はもちろん、企画やデザインも手がけます。

SPAは衣料品の企画や生産、販売をひとつの会社で全て行うこと。企画から販売の工程を全て担うため、最大のメリットは中間マージンが発生しない点です。各工程で齟齬が起こりにくくスピーディーに進むので、トレンド商品を大量生産でき、近年増加したビジネスです。

最後に、川下について見ていきましょう。川下は販売(小売)を指すため、身近に感じる人も多いかもしれません。

小売は仕入れた商品を販売する業種であり、アパレル販売員は小売で働きます。商品をお客様に提案し、コーディネートのアドバイスを行うなど、商品の魅力や価値を効果的に伝えるのが役目です。前述したアパレルメーカーなどの自社ショップも当てはまります。ここでは、それ以外の小売を紹介します。

セレクトショップはコンセプトに基づいて商品を厳選して買い付けし、販売する店舗のこと。国外ブランドのイメージがあるかもしれませんが、国内外を問わず、顧客に合った多様な商品を提供します。

ECサイトはオンラインで商品を販売するWebサイトのことで、近年急速に発展しています。アパレルメーカーが運営するサイトはもちろん、複数のブランド商品を取り扱うプラットフォーム型ECサイトなども存在します。

古着屋やリサイクルショップも小売として考えられます。お客様から持ち込まれる古着の買い取り、海外からの仕入れなど、仕入れ方法はさまざまであり、オンラインでブランド品の買い取りや販売をするリサイクルショップも増加中。近年は環境問題の観点からリサイクル・リユースの関心が高まっているのも後押しとなっています。

ここからはアパレル・ファッション業界の職種を紹介します。

アパレルのデザイナーは、ブランドの商品デザインを担当します。デザインだけではなく、商品開発の全プロセスに携わるのが特徴です。デザイン原案の作成、パターン(型紙)の制作、生地の選定などを行い、生産ラインの確保や販売戦略の立案にも関わります。クリエイティブなセンスやマーケティング力、トレンドのキャッチ力のほか、卸売業者や生産工場との関わる機会も多いため、コミュニケーション力が必要です。

パタンナーはデザイナーが作成したデザイン画から服の設計図であるパターン(型紙)を作成します。紙のデザイン画を立体化し、実際の寸法を出し、着ることができるよう形を作ります。技術を磨き、よりよい商品を生み出したいという職人気質の人に向いています。

MDは、ブランドの商品の企画から販売戦略までを管理します。商品のアイデアを生み出し、商品構成や販売戦略の策定、価格設定、予算管理などを担当。ブランドイメージや品質をプロデュースします。MDにはビジネス知識やデータ分析力、コミュニケーション力、臨機応変力が求められます。

VMDは店舗の内装や商品ディスプレイを担当。ブランドイメージを視覚的に表現します。商品の魅力を引き出し、お客様に価格やイメージを効果的に伝えることで、実店舗の売上に貢献します。豊富な商品知識やトレンド分析力、ビジュアルセンスがあると重宝されるでしょう。

プレス/販促はブランドや商品のPRを行い、認知度を高める役割を担い、雑誌やメディア、WEBサイトでの宣伝戦略を企画・実施します。また、カタログ作成、プレスリリース配信、広告制作、メディア運用、展示会やファッションショー準備、商品サンプルの貸し出しなども行います。自分で何かを発信することが好きな人に向いているでしょう。

バイヤーは商品の仕入れを担当し、価格交渉や商品管理を行います。商品だけでなく、資材や原料の仕入れもバイヤーの仕事です。また、トレンドリサーチや仕入れ先との価格交渉、販売価格の設定、発注業務なども担当します。そのため、広い視野と情報収集力、分析力が求められます。

生産管理は製品の仕様書をもとに、製造のスケジュール管理や品質管理などを行います。全体を把握する能力や関係者と円滑なやりとりができるコミュニケーション能力などが求められます。近年は海外の工場も増えていることから、外国語が使えると重宝されるでしょう。

アパレル販売員はブランドのコンセプトやイメージを顧客に伝えながら、商品を販売します。また、在庫管理や売り場のレイアウト、売上精算や顧客管理なども行うため、多岐にわたる業務をこなさなければなりません。アパレル販売員には高いファッションセンスと接客スキルが求められます。

アパレル店長は店舗の総合責任者で、運営全般を担います。店舗の売上目標を達成させ、販売スタッフを育成することなどが求められます。スタッフと円滑なコミュニケーションをとれる人、スタッフの管理が得意な人などが向いています。

SVやエリアマネージャーは複数の店舗を担当し、店舗運営の指導やサポートを行います。店舗ごとに売上向上のための改善点や問題点を特定し、店長やスタッフとコミュニケーションを取りながら具体的な改善策を提案、実施。また、本社の方針を店舗に伝えて店舗からのフィードバックを本社に届けるなど、本社と店舗の橋渡しも行います。優れたコミュニケーション力と問題解決力がある人はSVとして活躍できるでしょう。

ECサイトでは、マーケティングやプロモーション行い、商品を広く紹介し、集客を図ります。サイトのデザインやユーザー体験を最適化する業務を担当することもあります。そのほか、顧客が商品を購入した後の処理であるバックエンド業務を行う人も。具体的には、在庫管理、ピッキング(商品選定)、出荷、返品対応、アフターサービスなど、商品の配送と顧客サポートを行うことになります。さまざまな業務があるため、細かな問題分析力と柔軟な対応力が求められるでしょう。

アパレル業界は、コロナ禍の影響で店舗で買い物する人が減り、一時期は業績が落ち込んでいました。しかし、コロナ禍が終わってからは店舗で買い物する人も増え、現在は業界全体の需要も戻ってきています。

今後のアパレル業界では、環境・サステナビリティに配慮した製品の製造が求められるようになるでしょう。環境に配慮する動きが進んでいるなか、多くの企業がSDGsに取り組んでいます。アパレル業界は衣服の大量生産・過剰在庫から大量廃棄が発生しやすく、これが大きな問題になっています。

「地球環境に優しいオーガニックコットンを利用する」「強制労働や児童労働を行っていない」「毒性の強い薬品を使っていない」など、多くのことが求められるようになるかもしれません。環境や人権に配慮していることが消費者に伝える方法が必要になってくるでしょう。

また、世界中でLGBTをはじめ多様なジェンダーへの理解が進んでおり、アパレル業界でもユニセックスデザインなど、商品が多様化しています。今後も性別にとらわれずに個性を活かしたデザインのアイテムが求められるでしょう。

近年、ファッションテックが発展しています。ファッションテックとは「ファッション」と「テクノロジー」の造語です。少し前までは、ECサイトでアパレル商品を購入する際に試着ができないことが大きなネックでした。

しかし、VRを活用したオンライン試着などの台頭により、店舗に行かなくてもショッピングを楽しめるようになり、ECサイトを利用する人は増加しています。トレンドの情報収集もSNSが主流になり、オンラインで情報収集してから実店舗を訪れる人が増えています。今後はさらにオンラインとオフラインを組み合わせ、購買に適したファッションテックの発展が期待されます。

「派遣なび」はアパレル・ファッション業界の求人を豊富に取り扱っています。多種多様な業界の企業に精通している派遣コーディネーターが在籍しており、一人ひとりのキャリアプランやニーズに合った仕事を紹介します。

また、ホームページでは勤務地やブランドはもちろん、職種からも求人を探すことが可能。今回紹介した職種で気になるものがあった場合は、ぜひ検索してみてください。

また、未経験歓迎の仕事も多数用意しているので、今までアパレルの仕事をしたことがない人でも安心して働くことができます。派遣コーディネーターがカウンセリングを行うため、自分にどんな仕事が向いているのかわからない人も安心できるはず。ホームページから無料サポート登録ができるので、ぜひご利用ください。アパレル業界に転職したい方、求人を探している方は、ぜひ「派遣なび」をチェックしてください。

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