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アパレル業界&求人ニュース
アパレル販売員のキャリアプランを考える①店長・エリアマネージャーを目指す
2023.11.07
アパレル関連の仕事に携わっている人のなかには、ずっと販売員として働いていくのがいいのか、仕事を変えるべきか、将来のキャリアプランに悩む人もいるでしょう。今の環境に不満がなくても、このまま同じ働き方で長く続けられるのか、不安になることがある人もいるのではないでしょうか。
アパレル販売員を長く続けていると、自分の年齢や雰囲気がブランドイメージに合わなくなってきたと感じるケースもあります。人によっては、体力の限界を覚えることもあるかもしれません。
将来について考える機会ができたら、数年後の自分の姿と働く目的やキャリアパスを明確にすることが大切です。今回は、アパレル販売員の主なキャリアプランを考えるために、「販売員からステップアップする」「店長・エリアマネージャーをめざす」などのキャリアの可能性とステップについて紹介します。
店長・副店長
アパレル販売員からのキャリアアップとして、まず思いつくのは店長や副店長でしょう。ここでは、店長・副店長の仕事内容、やりがい・大変な点、求められるスキル、向いている人を見ていきましょう。
◆仕事内容
店長や副店長は、アパレル販売員として王道のキャリアプランといえます。しっかりとした実績を重ねていけば、実は20代でも店長・副店長になることが可能です。店長になる方法としては、働いている店舗の店長になる、オープン時に店長として異動する、他店舗へ異動する、店長候補として転職するなどが考えられます。
店長と副店長の業務は店舗によって大きく異なり、はっきりと分かれている職場もあれば、スタッフ管理以外はほとんど変わらないという会社もあります。とはいえ、店舗運営に関わる重要なことについて最終決定を下すのは店長であるのが基本です。
・店長
店長は店舗運営の責任者であり、売上や在庫の管理、シフト作成、スタッフの教育・育成など、多岐にわたる業務を担当します。時には本部からの指示を受けて作戦を練り、スタッフを動かすこともあります。売上目標などプレッシャーもありますが、自分でお店を作り上げていると実感できる仕事です。
・副店長
副店長は、店舗をスムーズに運営できるよう、さまざまな形で店長をサポート。店長が不在のときは、代理として店舗全体を管理する重要な役割を担います。副店長は、店長に昇格する手前のステップ。売上の管理やスタッフ育成など、店長の仕事の一部を担当するケースも多いようです。「本社や店長からの指示をスタッフに伝える」「スタッフの意見を取りまとめて店長に伝える」といったパイプ役になることもあります。
◆販売員から店長になるまでの期間
店舗によって異なりますが、アパレル販売員が店長になるまでの期間は2〜5年といわれており、新規の出店率が高い会社ほど、店長になるまでの期間が短いといわれています。業種によっては管理職になるまで長い期間がかかるところもあるため、数年で店長になるのは早いと思われるかもしれませんが、アパレルでは一般的です。
◆やりがい・大変な点
店長は店舗運営に関する裁量が大きいため、やりがいが大きい仕事です。結果が売上の数字として出るため、プレッシャーを感じることもあるかもしれませんが、評価が明確なのでわかりやすく、充実感を得られる機会も多いでしょう。販売員よりも収入はアップ。スタッフが成長していく姿を見られるのもうれしいことのひとつです。
一方で、売上目標の達成を強く求められることも多く、気を抜けないのが大変な点といえます。スタッフの急な欠勤などで人手が足りない時は、店長・副店長が代わりに現場で対応するなど、責任が重い仕事でもあります。
◆求められるスキル
店長・副店長になるには、販売員として売上にコミットし、結果を出すことが大切です。ただ何となく接客をするのではなく、お客様のニーズを把握したり、お客様が喜ぶことを提案したりするコミュニケーション力が求められます。
店長は、販売員とは違うスキルが求められます。例えばリーダーシップやマネジメント能力、スタッフ育成力など。接客やレジの操作、在庫管理などの業務をスタッフに教えることもあるため、店舗で必要とされる業務について幅広く把握できていることが前提となります。
マネジメントの仕事をめざすなら、現在の店長やリーダーに相談し、さまざまな経験を積ませてもらうのが近道です。データに基づいた売上予測など、売上アップの戦略を考えられる知識やスキルも習得しておく必要があります。
◆店長に向いている人
店長には、売上や在庫、顧客、販売員など、さまざまな状況を把握して管理する力が必要なため、柔軟性のある人が向いています。トラブルが起こっても冷静に判断し、状況に見合った対応・対策をする必要があるからです。
また、販売員に指導を行う際に、店長が自ら手本を見せたり、体を動かしてサポートしたりすることもあります。そのような時に迅速に動けるフットワークの軽さを持っている人も向いているでしょう。販売員から働いている姿が見えない店長よりも、一緒に働いている姿を実感させてくれる店長のほうが信頼感を高めることができます。
人の成長に喜びを感じられる人も店長向きです。人材育成では、一人ひとりの性格や志向、強み・弱みを見極め、その人に合う指導をしなければなりません。人が好きで、忍耐強く指導できる人は適性があるといえます。
◆店長をめざす方法
では、どのようにして店長をめざせば良いのでしょうか。
店長に昇格するためには、仕事のなかで目に見える成果を挙げる必要があります。売上目標を達成するプロセスのなかで、スタッフ全員を率いていくためのリーダーシップやマネジメント能力を高めることも必要です。若いスタッフの教育に積極的に携わることで、それらのスキルを磨くことができます。
店長をめざすのに資格は必要ありませんが、販売士(リテールマーケティング)検定やファッションビジネス能力検定などの資格があれば、知識・技術があることを客観的に証明できます。キャリアアップに直接的に関係なくても、仕事で活かせる基本的なスキルとして役立つこともあります。リーダー、副店長とステップアップしていくなかで、資格取得を通じて体系的に知識を磨くことも視野に入れておきましょう。
エリアマネージャー
店長からのキャリアアップとして考えられるもののひとつに、エリアマネージャーがあります。ここからは、エリアマネージャーの仕事内容、やりがい・大変な点、求められるスキル、向いている人について紹介します。
◆仕事内容
エリアマネージャーの主な仕事は、複数の店舗の売上や販売施策などを管理すること。いきなりエリアマネージャーになるケースは少なく、基本的に店長として結果を出すことで、エリアマネージャーとしての道が開けます。
エリアマネージャーは、担当するエリアの店舗の売上実績達成に向けて、頻繁に足を運び、営業成績の確認やレイアウトチェック、在庫確認などを実施。また、店長と定期的に面談を行い、一緒に店舗の成長戦略を考えながら実行します。店舗の管理以外に、本社と店舗のパイプ役として動き、本社の指示や目標を店長に説明することも。店長からの要望や改善案、悩み事などを本社に伝える役割も担います。
◆店長からエリアマネージャーになるまでの期間
一般的には、販売員から店長になるまでの期間より、店長からエリアマネージャーになるまでのほうが長くなります。店長として5~10年は経験を積むケースが多いようです。企業によっては、タイプが違う複数の店舗を経験し、実績を積んでからエリアマネージャーというステップにしているところもあります。
◆やりがい・大変な点
エリアマネージャーは、複数の店舗のマネジメントを行うため責任が増すものの、企業やブランドの価値を自らの手腕で高められるため、やりがいが大きい仕事です。担当する店舗の売上目標が達成できた時や、店長が活躍してくれた時などは、自分が現場にいた時以上の充実感を得られるでしょう。
年収も店長時代より増え、担当エリアで結果を出し続ければ、事業全体を統括する部長や役員などのポジションが見えてきます。
一方で、重大なクレームやトラブルなど、店長では対応しきれない問題に対処しなければならないのもエリアマネージャーの役割です。統括する組織が大きくなると、全体を改善していくためのさまざまな策を講じる必要があり、スピーディーなジャッジと明快な意思決定が求められます。
◆求められるスキル
エリアマネージャーは店舗だけではなく、担当エリアという広い範囲での店舗を管理するのが特徴です。そのため、店長以上にリーダーシップや高いマネジメント力が求められます。さらに、経営に関する数字を読み解く力やマネジメント人材の育成スキルなども必要になります。
本社と店舗をうまく連携させないと現場が混乱してしまうため、コミュニケーション力も欠かせません。また、店舗間の移動が多くなるため、自分がどこにいるのが最適なのかを判断する業務設計力もタイムマネジメントスキルも求められます。
◆エリアマネージャーに向いている人
データをもとに分析ができる、コミュニケーション能力に長けている人は、エリアマネージャーに向いています。いい方を換えれば、大規模で多機能の組織を統括できる人、ハイレベルでの分析スキルがある人でなければ務まらないともいえるでしょう。
エリアマネージャーになったからといって、最初からすべてのスキルがないとNGというわけではありません。自らのミッションと向き合いながら、徐々に高めていくスキルもあるでしょう。ただし、強い探究心、貪欲に学ぶ姿勢、担当組織に対する発信力は最初から求められると考えておいたほうがいいでしょう。
エリアマネージャーは自社商品をしっかり理解・把握しておく必要がありますが、競合ブランドの商品を評価できる力も必要です。他店の施策の意図を汲み取り、良し悪しをジャッジできれば、自分たちの店舗運営にその知見を活かせるからです。
さらに、お客様へのニーズや市場のトレンドを考え、分析できる能力も必要です。冷静に物事を分析・判断し、適切に指示やアドバイスができる人、自らの意図をわかりやすく伝えることができる人は、エリアマネージャーとして活躍できます。
◆エリアマネージャーをめざす方法
エリアマネージャーはコミュニケーションスキルだけでなく、リーダーシップや管理能力、情報収集能力、人材育成スキル、接客業や小売業への知見といったスキルを幅広く求められます。
エリアマネージャーをめざすには、店長として現場で経験を積んでいくなかで、成果を出すためのノウハウをいかに増やしていけるかが重要になります。マーケティング、店舗作り、人材育成などさまざまなタスクのなかから、強みといえる領域をひとつずつ増やしていって、店長を指導できるレベルのスキルを揃えていくしかありません。
◆アパレル業界で出世しやすい人
アパレル・ファッション業界は、女性もキャリアアップしやすい業界といえるでしょう。女性向けのブランドやショップが多く、消費者としての目線で考えられるアドバンテージがあるからです。
アパレル業界は、新規の店舗数を拡大していこうとする企業が、同じ地域に留まる人ではなく、転勤できる人が求められる可能性もあります。転勤を望まない場合は、地域密着型の企業を選ぶと良いでしょう。
◆キャリアアップをめざすために役立つ資格
店長やエリアマネージャーになるためには資格は必要ありません。ただし、資格は知識やノウハウを持っている目安になるのも事実。また、役職に就くために直接必要ないとしても、働くうえでは大いに役に立つでしょう。キャリアアップにつなげやすい資格として考えられるのは、次の3つです。
・リテールマーケティング(販売士)検定
販売士検定は、マーケティングの基本的な考え方や流通・小売業で必要な基礎知識、技能を証明します。1級になると経営に関わる高度な知識が必要になります。店舗マネジメントの仕事をめざすなら有効です。
・ファッションビジネス能力検定
ファッションビジネス能力検定は、マーケティング戦略からファッションビジネス知識など幅広い知識力を証明する資格。ファッション情報の収集・分析などの能力を示せるため、店長はもちろん、エリアマネージャーになりたい人も活かせる資格です。
・ファッション販売能力検定
ファッション販売能力検定は、ショップ・マネジメント知識や販売知識などの検定で、小売業に特化した資格です。
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アパレル販売職は派遣社員の求人が多く、未経験から働き始める人が多い仕事でもあります。派遣社員からのキャリアップは難しいと考える人もいるかもしれませんが、派遣で販売員の経験を積んだ後、正社員転職して店長、エリアマネージャーとキャリアアップすることも可能です。いきなり正社員になるのはハードルが高いという人には、派遣で経験を積むことをおすすめします。
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