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アパレル業界&求人ニュース
アパレル・ファッション業界志望者必見!3つの視点から見るファッションの未来【後編】
2022.08.19
経済産業省は「ファッション未来研究会」を設置して、34名の有識者による議論を実施。望ましいファッションの未来を描くために重要な事項を、3つの視点と10のキーワードに集約した報告書を取りまとめました。
報告書の内容をコンパクトにまとめて、2回に分けて紹介しています。前編は「人と自然に調和的なファッション」「テクノロジーで変わるファッション」でした。後編では「新たな価値を生み出すファッション」とファッションの未来に求められる人材について解説します。
新たな価値を生み出すファッション
ライフスタイルや価値観の変化により、「ラグジュアリー」の意味が変わってきました。今までは「限られた人だけが楽しめるモノ」でしたが、今は「選択して手に入れるモノ」になり、モノだけでなく「コト」も対象になってきています。
注目のキーワード別に、最新のトピックスを見ていきましょう。
1:ラグジュアリー概念のアップデート
グローバルラグジュアリー市場は2019年に1兆ドルを突破。2026年には1兆5,000億ドルを超える予測も出ています。国内市場が縮小傾向の日本において、日本の伝統技術や技法をラグジュアリーとして海外市場に発信し、需要を獲得することは大変重要なことです。
2010年以降、グローバル化が進んだことにより、ローカルな独自の文化や伝統技術への注目が高まりました。その地域に根付いてきた文化を、いかに現代の文脈にアップデートし、つなげていくかが求められています。
2:これからの海外需要獲得
日本の伝統技術や技法は世界に誇るべきものです。特に繊維製品は地域に根ざした特徴的なものが多く存在します。
日本のアパレル輸出額は欧米やインド、中国と比べると多くありませんが、生地の輸出額は約2,279億円と輸出額の約3割です。パリのファッション素材見本市で日本企業が受賞する例も出てきており、品質の高い日本の生地、素材は海外市場で評価されています。
2022年春夏のパリコレ(プレタポルテ)に公式スケジュールで参加したデザイナーを国籍別人数で見ると、日本人はフランス、ベルギーに次いで3位です。しかし、アパレルの輸出額はドイツやイタリアにまったく及ばず、海外需要を取り込めていません。
日本の場合、デザイナーが経営者を兼務していることが多く、ビジネス拡大に注力できていない点も要因のひとつです。
海外需要を取り込むためには、経営機能の強化や経営感覚が優れた人の登用、ファッション業界への投資マネーの呼び込みなど、業界全体で日本のクリエイティブを世界に広げていく環境づくりが求められます。
3:ビジネスで留意すべきファッションロー
海外市場、デジタルファッション市場で活躍するために、クリエイターは法的知識を身につけておく必要があります。
海外進出には、自社のブランドやデザインをどのように守るかといった知財戦略が欠かせません。言語の壁により十分な契約交渉ができず、トラブルになってしまうケースも多いため、海外の消費者契約法やVAT(Value Added Tax、付加価値税)についても学んでおく必要があります。さらに、文化の盗用や商標権の侵害にも注意が必要です。
国により求められるサステナビリティの達成度が異なるため、最近では、達成できていない場合に損害賠償責任を追及されるリスクも発生しています。
なお、デジタルファッション市場は過渡期のため、法的な論点整理よりも先に、金融面の議論が中心になっています。
4:ファッションの未来に求められる人材論
変わっていくファッション業界には、大きく4つの分野の人材が求められています。アート、デジタル、ライフサイクル、ビジネスの4分野です。
アート人材とは、想像的・創造的であるリーダーで、アートと経済性を両立できる人材のこと。デジタル人材とは、DX推進やマネジメントができ、デジタル領域にも強みを発揮できる人材を指します。
ライフサイクル人材とは、国際認証に関する知見を持ち、リサイクル技術や素材を開発、推進していける人材のこと。ビジネス人材とは、ファッションへの情熱とマネジメント能力やビジネス感覚を持ち合わせながら、他の3分野の人材をサポートしていける人材を指します。
どの人材が優れているという見方で評価するのではなく、協力しあうことが重要です。
人材を育成するためには、海外のカリキュラムを参考にしながら、日本ならではのファッション人材の育成プログラムを構築することが求められます。
ファッション業界で活躍するなら「派遣なび」からスタート!
2回にわたってお送りしたファッションの未来の話はいかがでしたか。難しいお話もありましたが、少しでも今後の方向性をつかんでいただけたら幸いです。
ファッション業界で活躍するなら、ファッションを好きなことが第一条件ではあるものの、それだけでは不十分です。デジタル領域や法律・デジタルの知識、コミュニケーション力やチームプレー志向も欠かせません。
アパレル・ファッション領域に強い「派遣なび」には豊富な求人が掲載されており、自分の伸ばしたい力を身につけられる転職先が見つかります。また、派遣社員なら、就業前も就業中も派遣会社のサポートを受けられ、働きながらスキルアップをめざせます。
興味がある方は、「派遣なび」のサイトをぜひチェックしてみてください。
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