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【2025年版】ファッションテックの最新事情 アパレル・ファッション業界はITで変わる?

2025.02.04

【2025年版】ファッションテックの最新事情 アパレル・ファッション業界はITで変わる?

さまざまな分野でIT化・デジタル化が身近になった近年、AIの活用が当たり前になりつつあります。そんな中、アパレル・ファッション業界にも続々と新技術が導入されています。ファッションが好きな人の中には、ファッションとテクノロジーを掛け合わせた造語「ファッションテック(Fashion Tech)」という言葉を聞いたことがある人もいるのではないでしょうか。

ひと口にファッションテックといっても、その活用範囲は広く、商品を企画する段階から商品購入後の顧客のサポートまであらゆるフェーズで利用されています。ファッションテックの活用が進むことで、いったいどのような変化が予測されているのか、今回はファッションテックの最新事情についてレポートします。

アパレル・ファッション業界では従来、店舗を訪れて商品を購入するのが当たり前でしたが、コロナ禍を経てインターネットを利用したオンラインサービスが定着しました。ECサイトやSNSの画面で購入ボタンを押すと商品が自宅に届く、こんな仕組みもファッションテックのひとつです。

知らないうちに利用しているファッションテックですが、ただ便利なだけでなく、環境問題や社会問題を解決する糸口としても捉えられています。

商品の制作現場では、SNS分析によるトレンド予測や需要の予測、顧客分析などにAIをはじめとしたITツールを使用し、商品企画や製造数量の決定に役立てています。さらにはデザイン画をモデリングして3Dにし、AIがパターンを作成することでサンプルの作成回数を減らしたり、パターン作成時に廃棄布が少なくなる設定にしたりなど、業務効率化にも貢献しています。

これらは、アパレル・ファッション業界の大きな課題である「大量生産・大量消費・大量廃棄」を解決するためにも有効だと考えられており、さらに発展していくことが予測されています。ここからは顧客向けのファッションテックサービスをジャンルごとに見ていきましょう。

バーチャルとは現実そっくりの仮想世界のことで、仮想空間を現実のように体験できるVR(Virtual Reality・仮想現実)、実在する風景に映像などを重ねて表示できるAR(Augmented Reality・拡張現実 )などがあります。これらを利用したサービスのことをバーチャル系サービスといいます。具体的にはどのようなものがあるのか紹介します。

ECサイト利用者の感想でよく聞くのが「サイズ感が違っていた」「自分が着ると商品写真のイメージと全然違った」などの声です。そのため、一般的なECサイトの返品率が5〜10%といわれる中、アパレル系ECサイトの返品率は30%と非常に高くなっています。そんな問題を解決するために導入されたのがバーチャルフィッティングです。

バーチャルフィッティングはスマートフォンやタブレットで自分を撮影、その写真をベースにして、選んだ洋服などを実際に自分が着ているように画像で見ることができる仕組みです。最新のARを導入しているシステムでは、スマホのカメラで自分を撮影しながらリアルタイムで反映できるため、自分が動いた時の洋服の揺れなども再現されます。そのため、より実際の試着に近い体験ができるようになりました。また、身長、体重などの数値を入力し、正面、側面など指定の箇所の写真を撮影することで、身体の部位ごとの着用感を確かめられる仕組みもあります。

ECサイトだけでなく、店頭でのバーチャルフィッティングも増加しています。店頭に設置したデジタルサイネージの前に立ち自分を映し出すことで、気に入った洋服を試着した姿が見られるうえ、複数の色を瞬時に入れ替えることで、似合う色を選び出すことができます。ドレスや着物など、実際の試着には時間がかかるものを気軽に試すことができるのは大きなメリットでしょう。また、この仕組みを使うことで、メガネの試着をしても度が入っていない状態なのでよく見えないという問題も解決できるようになりました。

これらのバーチャルフィッティングサービスは、販売員に声をかけられると気後れするのでひとりでゆっくり試着したいというニーズにも合致したことで好評を得ています。さらに、AIが顔の形や特徴を参考に「似合っている度数」を判定するサービスが搭載されているシステムもあります。

バーチャルではありませんが、身長、体重、年齢に加えて、自分が持っているアイテムのブランド、サイズを入力することで、選んだ商品が同じフィット感になるサイズを表示してくれるという仕組みをECサイトに設置している会社も多数あり、好評を得ています。

店頭で試着する際、「大体このくらいかな」「Mサイズなら大丈夫かな」などと感覚でサイズを選ぶ人が多いのではないでしょうか。S、M、Lなどの表記があっても、ブランドによって、またデザインによってそのサイズ感は大きく異なります。しかし、店頭で販売員に自身の採寸をお願いすることはあまりないでしょう。

女性の場合、下着を購入する際に採寸してもらった経験がある人がいるかもしれません。同性とはいえ、狭い試着室内での採寸が嫌だという声もよく聞きます。そんな問題を解決したのが3D自動採寸です。販売員への声掛けは必要ですが、ひとりで個室に入り、指定のウェアに着替えると数秒で採寸が完了します。全身の細かい箇所まで採寸できるため、アパレルからファッション小物まで、サイズ選択の指針になるでしょう。

ブランドの店内、デパートや百貨店など、設置箇所はさまざまで機械によって計測箇所や精度が変わるほか、有料のものから無料のものまであります。

バーチャルスタイリストとは、オンラインでプロのスタイリストに相談をすることができるサービスです。実店舗で買い物する際には、販売員に商品についてわからないことを聞いたり、コーディネートの相談をしたり、判断に迷った時に客観的な意見を聞いたりすることができました。

ECサイトでの買い物が普通になったことにより、購入の際の相談をする相手がいなくなったことから広がったサービスです。ECサイト上では複数ブランドの商品を比較してじっくり考えることができるため、実店舗での買い物と比較して選ぶのが難しくなったと感じている人が多いようです。

ブランドに縛られず、ファッション全体に精通したスペシャリストからの客観的な意見を聞くことができると、選んだアイテムを安心して購入することができるでしょう。SNSの発展により、今まで接点のなかったスタイリストの仕事内容や得意分野について知ることが増えました。

そのため、この人のスタイリングが好きだからお願いしたい、あの人みたいなスタイリングをしてほしいなど明確な依頼をする人も増えています。自分では選ばないような組み合わせをプロ目線で提案してもらえたり、新規に購入する商品のアドバイスだけでなく、自宅にあるアイテムの組み合わせを提案してもらえたりすることも好評です。

定額料金を支払うことでサービスを利用できるサブスク。動画配信サービスや音楽配信サービスではすっかり定着していますが、ファッションの世界でもサブスクの仕組みを利用したサービスが広がっています。

衣類のサブスクは、クロージングサブスクリプションといい、月額利用料を支払い、好きなアイテムを使用することができる仕組みです。従来のレンタルは契約した日数の間だけ商品を借りるサービスのため、単発で一定期間使用したい場合に利用されますが、サブスクの場合は継続してサービスを利用することが基本になります。

クロージングサブスクリプションは、流行りの服を試してみたり、気になっているけれど着こなせるか自信がない服を借りたり、自分では買わない雰囲気の服にチャレンジしたりとさまざまな使い方があります。高額で気軽に買えないようなアイテムを予定に合わせて借りる人、パーティードレス、お出かけ用の気合いの入った服など着る頻度が少ない服を都度借りる人も多くいます。

また、商品を指定して借りるのではなく、年齢、体型、着るシチュエーション、好みのイメージなどさまざまな項目を登録することで、スタイリストがその人にあった服を選んで貸し出してくれるサービスもあります。サービスによっては、貸し出された服を気に入ったらそのまま買い取ることも可能になっているなど、クロージングサブスクリプションといってもさまざまなサービス内容があり、常にアップデートされているので要チェックです。

さまざまなジャンルで躍進するAIは、アパレル・ファッション業界にもすでに進出しています。AIは学習した大量なデータを踏まえて予測し、多様な提案をすることが得意です。ECサイトなどでも「あなたにおすすめのアイテムはこちら」「この洋服を買った人におすすめのコーディネート」などが表示されているのを見たことがある人も多いでしょう。そんなAIを活用したサービスについて紹介します。

ECサイトを見ている時に発生した疑問、確認したいことに答えるために設置されているのがチャットボットです。従来の問い合わせは、コールセンターに電話をしたり、メールや問い合わせ用フォーマットから送信したり、チャット機能を使って文章でやり取りしたりするのが基本でした。

いずれの方法も、対応する会社の勤務時間内にしか回答を得ることができません。そのため、帰宅後にゆっくりECサイトを見ている夜間の時間帯は即時対応してもらえないのがネックでした。

チャットボットでは、今まで人間が対応してきた膨大なデータを学習させることで、疑問や問い合わせに対して24時間365日の即時回答が可能に。チャットボットが機会損失を防ぐことで売上拡大につながっている例もあります。

自分が持っている洋服や自分の好きなスタイルなどさまざまな情報をアプリに登録することで、AIがコーディネートの提案をしてくれるサービスです。シチュエーションを限定したコーディネート、所在地の天気や気温を考慮した「本日のおすすめコーディネート」を提案してくれるものもあります。

また、着用したアイテムを毎日登録していくことで、持っている服の着用回数や組み合わせなどのデータからさまざまな傾向を診断したり、アイテムごとのコスパが見られたりするものもあります。

ブランドのECサイトと連携している場合、過去の購入商品を分析して好みのコーディネートを紹介したり、着回しを考慮した商品を提案したりしてくれる機能がついているサービスもあります。チャットボットと連携したシステムでは、質問にどんどん答えていくと最後に自分に合ったコーディネートを紹介し、商品のリンクを送ってくれます。

どのサービスも、「ゆっくり服を選んでいる時間がない」「服はあるのに何を着たらいいのかわからないので教えてほしい」というニーズに応えたものです。

顧客のさまざまなニーズに対応することで、発展を続けるファッションテック。従来、お客様との接点といえばショップの店頭しかありませんでした。ファッションテックのサービスが増えることで、商品の魅力を伝えたり、さまざまな提案を行ったりする場所がショップ以外にも大きく広がっています。ブランド、そして業界の発展のためにもファッションテックの活用は拡大が予想され、アパレル業界で働くなら避けては通れないツールになりそうです。

そんなアパレル・ファッション業界で活躍していくには、デジタルリテラシーが必須です。ここでいうデジタルリテラシーとは、PCに関する基礎知識、IT技術に関する理解、IT技術を活用する力のことです。

今までのようにアパレルのことだけに詳しい状態では厳しいと感じることになるでしょう。とはいえ、ITのことだけ知っていてもアパレル業界で活躍するのは難しいかもしれません。アパレル業界で経験を積みながら、デジタルリテラシーを身につけることが望まれます。

変化の最中にあるアパレル業界に飛び込みたい、挑戦したいと思う人はぜひ「派遣なび」に相談してください。「派遣なび」はアパレル業界の求人を多数取り扱っているのが自慢です。まずは派遣でアパレル業界での経験を積み、知識を身に付けたいという人には、業界に精通したコーディネーターが派遣での働き方や仕事選びについて丁寧に説明します。ヒアリングもしっかりと行うので、希望に沿った求人の提案が可能です。まずは、「派遣なび」で求人情報やサービスの内容をチェックしてみてください。

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