アパレル・ファッション業界の派遣社員、正社員、アルバイトは、それぞれどのくらい収入を得られるのでしょうか。地域やブランド、本人のキャリアによって時給・年収は異なりますが、ここでは一般的な時給・年収相場を比較しながら、紹介します。

アパレル派遣の時給相場

派遣会社に登録して派遣先で働きます。アパレル派遣の契約は数ヵ月～半年が多いようですが、同じ職場で働けるのは最長で3年です。雇用主は派遣会社となり、給与は派遣会社から支払われ、福利厚生は派遣会社の制度を利用します。

フルタイムの求人ばかりではなく、1日5時間、週4日など、自分の都合に合わせて働く時間を選べるので、ワークライフバランスを取りやすいのが魅力です。業務は販売・接客に限定されていることが多く、得意な業務に特化してスキルを高められます。

時給制が一般的で、大半の仕事はボーナスは支給されません。時給は都市部では高く、地方では低くなる傾向があります。全国平均で見ると1,300円前後ですが、都内では1,400～1,500円の求人も見られます。時給1,300円で1日5時間、週4日働くと、月収は104,000円、年収は124万円です。

近年は、多くの派遣会社で時給とは別に交通費が支給されるようになりました。ただし全額支給されるとは限らず、上限金額に制限があったり、時給に交通費が含まれていたりすることがあります。交通費の有無によって収入は変わりますので、高時給だけで仕事を選ばないように注意してください。

アパレル業界の正社員の年収相場

正社員は無期雇用ともいわれ、契約期間の定めなく働けます。販売スタッフとして入社した場合でも、接客だけでなく売上管理やシフト作成、新人教育など幅広い業務を行い、将来的には店長やエリアマネージャーなど管理職になることが期待されています。フルタイムで働くことが一般的で、残業がある会社も少なくありません。

月給制または年俸制で、ボーナスが支給される企業が多いようです。キャリアによって異なりますが、アパレル販売員の平均年収は340～390万円程度です。初任給は22万円前後の企業が多く、勤続年数に応じて基本給が上がっていくのが一般的です。

店長やエリアマネージャーなどのマネジメント職になると、年収アップが期待できます。派遣の時給と同様に都市部は基本給が高く、売上実績に応じてインセンティブ（成果報酬）がつく企業では、実力次第で高年収を手に入れられます。また、ファストファッションよりもラグジュアリーブランドのほうが、月給は高くなる傾向があります。

アパレル業界のアルバイトの時給相場

勤務先に直接雇用されますが、非正規雇用のため雇用は不安定です。派遣社員は同じ職場で3年以上働くことができないという「3年ルール」が適用されますが、アルバイトには適用されません。雇用先の信頼を得て、長く働き続けている販売スタッフも数多く存在します。

アルバイトの時給も地域によって異なりますが、平均時給は1,100円前後です。1日5時間、週4日働くと、月収は88,000円、年収は105.6万円となります。派遣と比較して時給が低いのは、未経験歓迎の求人の比率が高いからです。

「初めてなので丁寧に教えてもらいたい」「少しずつ仕事の幅を広げたい」という人は、アルバイトのほうがいいでしょう。長く働いていると、時給がアップすることもあります。

時給・年収の高さだけでなく、ライフスタイルにあった働き方を選ぶことが大事

高収入を手にしたいからと、時給・年収だけで働き方を選ぶことはおすすめできません。家事や育児、介護、推し活など、ライフスタイルは人それぞれです。自分にとって大切なものは何かを見極め、働き方を選びましょう。

積極的にキャリアアップしていきたいなら正社員、ワークライフバランスを取りながらもしっかり稼ぎたいなら派遣社員、プライベートを大事にしながら長く働きたいならアルバイトがおすすめです。

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