アパレル・ファッション業界に限らず、多くの業界に専門用語や略語がありますが、言葉を聞いただけでは何のことかわからない用語も多いものです。コミュニケーションを円滑にして、業務をスムーズに行うためには、自分が働く業界の専門用語や略語は知っておいたほうがいいでしょう。アパレル・ファッション業界に興味がある方は、めざましいECサイトの成長で一気に増えた最新の専門用語や略語にも触れておきましょう。

アパレル・ファッション業界の専門用語

最近ではECサイトを運営しているブランドや企業が増えています。以下の言葉をひととおり理解しておけば、業務をスムーズにこなせます。

・オムニチャネル

マーケティング用語で「チャネル」とは流通経路・販路のこと。オムニチャネルとは、店舗・通販・アプリなどあらゆるチャネル＝販路を統合することを指し、お客様はどんな手段でも同じように商品を購入することができます。一貫したサービスや購買経験を提供することで売上やリピート率の向上が期待でき、企業への信頼度や顧客満足度を高めることにもつながります。

・越境EC

ECとは「Electronic Commerce（電子商取引）」のこと。越境ECとは、国境を越えた電子取引＝国内だけでなく国外の消費者に向けて商品を販売することです。また、海外のサイトから商品を購入して国内に取り寄せることも指します。国内にはない商品やユニークな商品をより安い価格で購入できるのが魅力です。

海外への販路拡大の足掛かりとしても越境ECを展開する企業が増えています。EC市場全体から見ても越境ECの成長率は高く、ビジネスとしても注目されています。

・アップセル・クロスセル

どちらもお客様の成功体験を重視した、顧客単価を上げるための営業手法を意味するマーケティング用語です。両方ともコストを抑えつつ、顧客単価と購買頻度を上げるための手法ですが、アプローチの仕方が違います。

「アップセル」は、お客様がこれまでに購入した商品や購入を検討している商品よりも、さらに上位モデルを提案して購入してもらうこと。たとえば気に入ったTシャツがあるお客様に、さらに素材の上質なものを勧めて購入していただければ、顧客あたりの単価が上がります。

一方の「クロスセル」は、商品に関連する別なアイテムを勧めて一緒に購入してもらうことを指します。購入を検討しているトップスに合わせ、ネックレスやストールなどを勧めることで購入点数が増えます。

略語

略語は英単語の頭文字を取って並べたものも多く、見ただけでは意味がわからない言葉もたくさんあります。仕事を覚える際のメモ取りにも役に立つので、ぜひ覚えておきましょう。

・D2C

「Direct To Consumer」の略で、小売店などの中間業者を通さずにSNSや自社ECサイトで直接販売すること。IT化が進むなか注目を集め、特にアパレル業界との相性がいいことから多くのブランドが採用しています。ブランドや製品の魅力が直接伝わり、コストを抑えられることから低価格にもつながります。

・O2O／OtoO

「Online to Offline」の略で、オンライン＝インターネットからオフライン＝実店舗へお客様を誘導して購入につなげること。ウェブサイトやアプリでのクーポン配布や、LINEアカウントでの情報配信などがあります。

・C&C

「Click & Collect（クリック＆コレクト）」の略で、ECサイトなどで購入した商品を、店舗や宅配ボックスなどの自宅以外で受け取ることができる仕組みです。混雑を避けたり送料を省いたりと、消費者には時短や利便性が良いというメリットがあります。

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