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アパレル業界&求人ニュース
アパレル・ファッション業界の将来性は?注目のトピックスと求められる人物像
2025.01.07

最近は服が売れなくなっているという話を聞いたことがある人もいるでしょう。
コロナ禍以前から、デパートやファッションビルなどに入る実店舗での売上は減少傾向でした。
さらにコロナ禍で大きな影響を受け、一時はアパレル・ファッション業界の将来性を危ぶむ声もありました。
近年の傾向を見ていると、服が売れなくなってきているわけではなく、コロナ禍以降の消費者ニーズや傾向の変化で、アパレル・ファッション業界の動向が変わってきているといえます。
この記事では、大きな転換期にあるファッション・アパレル業界の注目トピックスを紹介しながら、業界の将来性を見ていきます。
今後はどんな人材が活躍していけるのかも紹介しますので、アパレル・ファッション業界をめざす人はぜひ参考にしてください。
コロナ禍のアパレル・ファッション業界への影響
コロナ禍では、買い物を目的とした外出が難しくなったことで消費者の行動が大きく変化しました。
もともと伸び悩んでいたアパレル・ファッション業界ですが、実店舗での売上はさらに減少し、閉店や倒産、事業縮小も相次ぎました。
さらにおうち時間が増えたことで、消費や購買そのものに対しての価値観やニーズも変わってきたのです。
具体的にどんな変化があるのか、ひとつずつ詳しく見ていきましょう。
・低価格指向と高級志向の二極化
コロナ禍以降、消費者ニーズの二極化が起きています。
外出機会が減り、自宅で過ごす時間が増えたため、トレンドを意識することをやめ、服にお金をかけること自体を見直す消費者も多くなりました。
比較的安価でシーズンに合わせて買い替えやすいことから、カジュアル主体のファストファッションがトレンドの主流に。
アフターコロナのファストファッション製品は、保温性や速乾性、抗菌・抗ウイルス機能などの機能性が加わるなど、製品の質やデザイン性が向上しています。
また、気軽に売り買いができるフリマアプリを使用する人も増えたことで、ファストファッションの流れをくむ「低価格指向」が広まっています。
一方で、低価格指向とは反対の「高級志向」も広がっています。
コロナ禍を経験し、本当に大切なものは何かを突きつめ、環境やサステナビリティなどに目を向ける人も増えました。
流行にとらわれず、自分の着たい服やお気に入りのファッションを重視したいという価値観から、頻繁に服を買い替えるのではなく、多少高額でも素材やデザインを含めトータルで自分が納得でき、長く着ることができるファッションを選びたいという層です。
アパレル業界は、今後はこの両極にある価値観に対応していく必要があるでしょう。
・ECサイトの需要拡大
コロナ禍の外出控えで実店舗の売上は減少しましたが、オンラインショッピングの需要は高まり、売上も増加しています。
ある調査では、コロナ禍以前のECサイトのシェアは13.7%だったのですが、2022年には21.5%まで拡大。
衣類・服飾雑貨の市場規模も約1兆9,000億円から約2兆5,500億円となり、現在でもその市場は拡大・成長しています。
さらに現在の利用者の8割が、コロナ禍をきっかけにECサイトを利用するようになったともいわれています。
オンラインの場合、「近くに店舗がなくても商品を購入できる」「時間や労力を減らせる」「商品によってはオンラインのほうが安く買える」などのメリットがあります。
試着できない、決済方法が限られるなど、オンラインゆえのデメリットもありましたが、最近ではそれを補う機能やサービスも登場してきています。
ECサイトの需要は今後ますます増加すると予測されています。
・DX(デジタル・トランスフォーメーション)
DXとは、さまざまなデジタル技術を活用して、新たなビジネスを開発したりサービスの質を向上させたりすることを指します。
DXの推進はさまざまな業界で進められていますが、アパレル・ファッション業界も例外ではありません。
バーチャル試着、AIを使用したデジタル採寸、タグを使った在庫管理・セルフレジの導入などは、すでに実用化が進んでいます。
このほか、2次元のデザイン画をベースに、3次元のデザインやサンプル画像・カラーバリエーションが作成できることで、大幅なコストや時間をカットすることができる「3Dモデリング」の技術なども導入され始めています。
加えて、どこでもショーを楽しむことができるバーチャルファッションショーを行い、ショーに対するリアルタイムの反応を生産数の決定に取り入れるなど、さまざまな試みが進められています。
生産過程だけでなく、在庫管理や分析業務などの店舗運営に関わる業務をDX化することで、店舗効率が上がり少人数での運営も可能になります。
今後はますますDX化が進み、新たな技術も登場してくるはずです。
・SNSマーケティングとD2Cブランド
最近では、大手ブランドが大規模なプロモーションをかけるだけでなく、個人経営などの小規模ブランドがInstagramなどのSNSを使って費用をかけずにマーケティングできるようになりました。
このような背景から、D2C(Direct to Consumer)と呼ばれる形態のブランドが増えてきています。D2Cは企業と消費者が触接取引をする形態で、小売業者やショップを介さずに直接インターネットで販売するのが特徴です。
特定のニーズに特化したり、無料試着サービスを行ったりと、小規模ならではの強みを活かし注目されています。
・SDGs意識の高まり
環境汚染や不当労働などの国際課題解決に向けて、2015年に国連総会で採択されたSDGs「持続可能な開発目標」をきっかけに、アパレル業界でも環境汚染問題や生産プロセス、労働環境が注目されるようになってきました。
これまで、アパレル業界では大量生産・大量消費が当たり前でしたが、生産過程でのCO2排出や水の大量消費、低賃金・長時間労働、安全面などの改善に向けた取り組みが進んでいます。
本来は廃棄される製品や素材を活用したアップサイクルや古着を活用したリユース、適切な賃金や労働環境を支援するフェアトレード商品など、さまざまな活動が行われており、今後ますます盛んになっていくでしょう。
さらに、過剰な生産と消費を防ぐために、ファッションサイクルも見直され始めています。
アパレル・ファッション業界は「半年ワンサイクル」というビジネスモデルで、春夏、秋冬の2つにわけて新作やコレクションが発表されます。
これまでは、実際のシーズンの半年前には次のシーズンのコレクションが行われ、販売の3ヵ月前にオーダーを締め切り生産するのが一般的でした。
コロナ禍の影響で大量廃棄せざるを得なくなったのをきっかけに、このサイクルを見直そうという動きも出てきています。
このように企業がサステナビリティを意識するのは、消費者の意識が高まっているという背景があります。
コスパやデザイン性だけでなく、その商品の生産背景にも目を向ける消費者が増え、企業が適切・適正な生産過程で商品を生産しているか、企業の経営理念や取り組みまで含めて商品を選ぶ消費者が増えてきているからです。
アパレル・ファッション業界の将来性と課題
ここまで見てきたように、アパレル・ファッション業界はここ数年で大きく変化してきました。
それに応えようとする企業も増えてきており、まさに転換期といえます。
今後のアパレル・ファッション業界には、従来の体制や戦略を見直し、SDGsを意識したうえでオムニチャネル展開を促進していくことが重要です。
オムニチャネルとは、オンライン・オフラインを問わず、さまざまなルートを使って顧客との接点を増やし、販売促進につなげること。
これにより、消費者もさまざまな手段で商品を知り、購入することができるようになります。
時代の変化や業界に求められるものに対応できるかどうかで、アパレル・ファッション業界の未来は変わってくるでしょう。それには、次のような課題に対応しなければなりません。
・差別化の必要性
実店舗での対面販売では、お客様と販売員が直接コミュニケーションを取ったり、商品を触ったり、実物を見て確かめたりすることができます。
これらができないECサイトは、情報が限られます。
他のブランドやメーカーと比較されても選んでもらえるようにするためには、独自のサービスや戦略で差別化を図る必要があります。
今後はさらに競争が激しくなることが予想されており、生き残るためには他社にはない強みを持つことが重要になってきます。
・多種多様なニーズにいかに応えられるか
実店舗だけでなく、WebやSNSなどオンラインのさまざまな手段で消費者にアプローチができる今、個々の多種多様なニーズに応え、お客様の満足度をいかに高められるかが大切になってきます。
そのために、オンラインとオフラインを融合させ、一体的な販売体験を提供するOMOマーケティング(Online merge with Office)が注目されています。
将来的に求められる人材とは
転換期にあるアパレル・ファッション業界では、求められる人材も変わりつつあります。
お客様と対面する際に必要な従来の接客スキルに加え、今後はさらにどんなスキルが必要とされるのでしょうか。
・企画力・発信力がある
実店舗では、お客様にいかに店舗で商品を購入してもらえるかが大切です。
知識や経験を元にしたコミュニケーション力や会話力でお客様を惹きつけ、信頼感を与えられる接客が大事になってくるでしょう。
今後もそのスキルは大切ですが、オンラインが主流になれば手法を変化させる必要があります。
お客様を惹きつけるようなイベントやショー、Webコンテンツやサービスなどが企画できる、効果的なツールや手段を使って発信できる人は、今後のアパレル・ファッション業界でも活躍できるでしょう。
・ITリテラシーが高い
ITリテラシーとは、ITに関する知識や操作する能力があり、目的に合わせてITツールをうまく選択して活用できる力です。
DX化が進み、業務にもITやAIが導入され始めているアパレル・ファッション業界では、今後さらにその動きが加速していくと予測されています。
IT技術をうまく使いこなせるかどうかで、店舗運営の業務効率や売上が変わってきます。
今はITの知識や経験が少なくても、吸収するのが早い、新しい技術にすぐに対応できるという人は重宝されるはずです。
・SNSマーケティングに強い
発信力の中でも、SNSマーケティングに強い人材は今後ますます求められるでしょう。
最近ではInstagramでさまざまな情報収集をする人も多く、Instagramの投稿やストーリーでの発信は必須ともいえます。
その他、InstaLIVEで新作を紹介したり、キャンペーンの企画や広告を配信したりすることも重要です。
SNSの特性を理解したうえで、新しい戦略を考える発想力やチャレンジする行動力、情報を分析し、費用対効果を考えながら企画や配信ができる人は、どの企業やブランドも求める人材でしょう。
・ECサイトの運営ができる
今やアパレル・ファッション業界を支えるともいえるECサイトを、自社運営するブランドや企業が増えています。
今後ますますニーズが高まると見られており、ECサイトの運営経験やWebサイトの制作・運営、商品登録、受発注作業などの業務がこなせることは大きなポイントになってきます。
また、規模の大きなECサイトでは運営・管理作業を専門に行う人材を雇う場合もあります。
アパレル・ファッション業界の経験がなくても、デザインソフトやPC操作ができる場合は採用されるケースもあります。
アパレル・ファッション業界に強い「派遣なび」に注目
アパレル・ファッション業界が今どんな変化を遂げているのか、イメージできたでしょうか。
過渡期の今だからこそ、最新の動向や情報収集は欠かせませんが、同時にこの業界で働きたいと思う人にとってはチャンスでもあります。
「派遣なび」では未経験歓迎求人も多数扱っているので、アパレル・ファッション業界の経験がなくても新しい仕事にチャレンジできます。
今回、紹介したようなスキルがあれば、採用の可能性が大きくアップするはずです。
紹介予定派遣求人を選べば正社員をめざすこともでき、将来的のキャリアパスが大きく広がります。
「派遣なび」はアパレル・ファッション業界に強く、派遣を担当するアドバイザーも業界に精通しているので、最新の動向をしっかり把握しています。
まずはどんな求人があるのか、確かめてみてください。個別の求人について、さらに詳しく知りたい人は、気軽にお問い合わせください。
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