第1回はアパレル事務、第2回は営業事務。

「派遣なび」の事務職図鑑の第3回は、お金に関するスペシャリストである経理事務の仕事内容や求められるスキルを見ていきます。

経理事務の仕事内容

書類の作成や確認などを行い、会社のお金が正確に処理されるようにするのが経理事務の仕事で、外回りはほとんどなくデスクワークが中心になります。

仕事の範囲は会社の規模によって異なり、大企業に比べて中小企業は幅広い役割を担う傾向があります。さっそく経理事務の具体的な仕事内容を紹介しましょう。

仕訳の入力

仕訳入力とは取引を借方と貸方に分類して内容を帳簿に記載する業務であり、それによって毎日の取引を正確に記録することです。

以前は手入力が主でしたが、現在は会計ソフトを利用することが多くなっています。

伝票の処理

経理事務の仕事には、仕訳が必要な取引の伝票を起票して整理する伝票の処理があります。

たとえば社員が立て替えて支払った経費の精算や仮払金の精算などを、経費処理といいます。

社員から受け取った領収書を確認して支払い処理を行い、その内容を帳簿にまとめます。

仕入・売上の管理

仕入れ管理や買掛金の管理、支払伝票の作成、売上管理、領収書・請求書の発行を行います。

また、受注出荷に関する事務作業を行うこともあります。

現預金の管理

現預金の管理とは、現金の出納管理や残高確認などを指します。帳簿上の金額と会社の口座を比べて、残高が一致しているかを確認します。

帳簿管理

以前は帳簿を紙でファイリングしていましたが、現在はデータ保存する会社が増えており管理の方法は会社によって異なります。

電子帳簿保存法が改正され、2023年12月31日までに電子保存が完全に義務化されるため、今後は紙で対応する会社はなくなるでしょう。

月次・年次業務

月次業務とは月次決算書の作成や代金の請求、入金の確認、未払金の回収、代金の支払い、給与計算や支給など多岐に渡ります。

年次業務は決算の取りまとめで、正確な財務諸表を作成するサポートを行います。

求められるスキル

経理事務には一般事務とは異なる専門的なスキルが求められます。必要なスキルは以下の4つです。

事務処理能力

経理事務はお金を扱う業務で、数字を少し間違えただけで大きな問題になることがあります。

書類によっては取引先に迷惑をかけることもあるため、ミスがないよう集中して作業しなければなりません。

ほとんどの業務が締め切りが決まっているので、スピーディーかつ効率よく事務処理を行うことが求められます。

パソコンスキル

現在の経理事務はパソコンを使った作業が一般的になっており、基本的なパソコン操作が必須です。

ハイレベルの操作が求められる仕事ではないものの、WordやExcelなどのOfficeソフトの基本操作は必須条件です。

簿記の知識

経理事務に簿記の知識は必須ではありませんが、資格を持っていれば採用の際に評価されます。

知名度が高いのは日商簿記検定。長く働くためにチャレンジしてみるのもいいでしょう。

スケジュール管理能力

支払処理や入金処理、経費精算の処理、請求書の発行などさまざまな業務に対応しなければならず、締切に追われることが多い仕事です。

間に合わない書類や伝票があると、自社だけではなく取引先にも影響が及ぶことがあるため、業務が滞らないようにスケジュールを管理する必要があります。

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