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アパレル業界&求人ニュース
アパレル販売員のキャリアプランを考える②専門職を目指す
2024.07.05
アパレル販売員のキャリアパスには、店長、エリアマネージャーと販売を極めていくルートもありますが、本社勤務をめざすルートもあります。本社勤務になると、ブランドやアパレル企業全体の仕事に関わることができるため、大きなやりがいを得られます。
今回は、本社勤務の中でも販売員の経験を活かせるバイヤー、MD(マーチャンダイザー)、VMD(ヴィジュアルマーチャンダイザー)、PR(プレス)、DB(ディストリビューター)の5つの職種について仕事内容と必要なスキルを紹介します。
バイヤー
国内外のさまざまなブランドやメーカーから、ブランドのコンセプトにあった商品を買い付けてくるのが主な仕事。売上や利益に直結する重要なポジションです。シーズンごとに行われる企業やブランドの展示会に足を運んで商品をチェックするほか、世界各地を飛び回り自店に合う商品を探し出し、商品を買い付けます。企業やブランドによっては、レディース・メンズ、アイテムごとなど担当が分かれていたり、商品開発から関わったりすることもあります。
実際に販売する時期の半年前に買い付けるのが一般的です。バイヤーの直感も大事ですが、会社やブランドの売上を大きく左右する仕事です。そのため、MD(マーチャンダイザー)と一緒に販売戦略を検討し、買い付ける商品を見極めます。
バイヤーは予算内で適切な価格・適切な数を仕入れなければなりません。利益を上げるためには仕入れ値を抑える必要もあり、時にはタフな交渉を行うこともあるでしょう。
バイヤーが仕入れた商品が人気となり、自社だけでなくアパレル・ファッション業界全体のトレンドとなることがあります。自分の直感や分析がヒットし、トレンドに貢献できることは大きなやりがいにつながるでしょう。
バイヤーに求められるスキル
・トレンドを先読みするスキル
半年後のトレンドを正確に予測することは困難です。ただ、SNSを中心とした現在の流行、過去のトレンドの流れ、社会情勢などから、おおよその予測を立てることができます。
また、販売の現場で働くアパレル店長や販売員の肌感も重要な情報です。トレンドを先読みするスキルが高いバイヤーは重宝されます。販売員の日々の仕事で、トレンドを先読みするスキルを高めておくと良いでしょう。
・コミュニケーション力、交渉力
商品の買い付け時には、仕入れ価格や数だけでなく、支払い時期や支払方法、納入日、返品ルールなど、さまざまな条件を決めなければなりません。バイヤーとしては予算内で最大の利益を上げたいため、自社に有利な条件を引き出したいところです。
そのため、時には厳しい交渉になったり、時間がかかったりすることがあります。困難な状況下でも高いコミュニケーション力と交渉力で良い関係を築けるバイヤーは、能力が高いといえます。
また、新規の取引先と商談するケースも多々あります。新しい環境や人とすぐに打ち解ける人、環境が変わることが苦にならない人には適性があるといえるでしょう。
・分析力、論理的思考力
バイヤーは商品を買い付けて終わりではありません。買い付けた商品の売れ行きを分析し、次の買い付けに活かすことが重要です。売れ残った場合はもちろん、予想より売れた場合でも、なぜ売れたのかといった理由をしっかりと分析します。分析力や論理的思考力が高いと、トレンドを先読みするスキルも高められるため、バイヤーとして大きく成長していけるでしょう。
・フットワークの軽さ、体力
日本各地だけでなく、海外で行われている展示会やコレクションにも参加するため、フットワークが軽いこと、体力があることも求められます。ハードな交渉を行うことも多いので、強い精神力も必要です。
・語学力
仕入れ先が海外の場合、英語をはじめとする外国語で交渉が行われます。TOEICなど外国語の資格を持っていると、転職時に有利になります。
MD(マーチャンダイザー)
マーチャンダイジングとは「商品化計画」という意味です。MDは商品の企画から始まり、生産、販売計画、予算・売上管理までを一手に担います。アパレル企業の売上の基礎を担う重要な職種です。
バイヤーと似ていますが、バイヤーは買い付けだけを担うのに対し、MDは販売計画の全てに関わります。ただ、ブランドや企業によってはMDとバイヤーの職種が明確に分けられていないことがあります。求人を選ぶ際は職種名だけでなく、業務内容まで必ず確認してください。
MDの仕事は、市場の分析から始まります。どのような商品をお客様は望んでいるのか、さまざまな角度から分析して商品案を出します。商品企画ができたら、縫製工場や生地メーカーなどと交渉し、生産計画を立てます。同時に販売計画を立て、予算を設定。販売が始まったら売れ行きをチェックし、次の商品企画や販売計画に活かします。
販売には店舗との調整も必要です。その際に販売職からトレンドやお客様の現在の商品に対する不満なども聞き出して、商品企画に活かします。マーケット全体を見るマクロの視点と店舗とのコミュニケーションというミクロの視点の両方が求められます。
MDに求められるスキル
・高いコミュニケーション力
MDは社内外の人とコミュニケーションをとりながら仕事を進めていきます。時には交渉や説得する必要もあるでしょう。高いコミュニケーション力で、連携しながら仕事を進めていけるMDは重宝されます。販売員として働いているうちに、」コミュニケーション力を高めておきましょう。
・PC操作スキル
データの分析、プレゼンの資料作成などにはPCを使います。複雑なプログラミングができたり、分析ツールを使いこなせたりする必要はありませんが、基本的なPC操作スキルは必要です。
・アパレル業界全体の知識
商品企画や生産に関わるため、生地や素材の特徴、アイテムごとの作り方、生産にかかるおおよその期間や価格など、アパレルやファッションに関する基礎的な知識が求められます。同時に、最新のトレンドを把握、分析して予測することも求められるため、アパレル業界全体の幅広い知識が求められます。
VMD(ヴィジュアルマーチャンダイザー)
販売計画を立案・実行するMDの中で、ヴィジュアル、つまり視覚に特化した領域を専門とする職種です。小売り全体でニーズが高まってきていますが、視覚的訴求の効果が高いアパレル業界では特に重要なポジションです。VMDの商品の見せ方やレイアウト次第で、店舗の売上は大きく変わります。VMDに特化した求人は多くはありませんが、注目が高まっている職種です。
店舗に行った際、シーズンによって店内の什器の位置やディスプレイが変わっていることに気づく人も多いでしょう。これらは全てVMDの仕事です。
VMDはブランドの世界観を魅力的に伝え、商品を売れるように店内のレイアウトを見直し、必要なら什器も変更します。新規出店やリニューアル、期間限定イベントの際は特に忙しくなります。
ブランド全体のレイアウトや見せ方は本社のVMDが方向を決めますが、店舗にはそれぞれ個性があります。各店舗にVMD担当の販売スタッフがいることがあり、販売スタッフのVMDトレーニングも本社に勤めるVMDの仕事です。
VMDに求められるスキル
・ブランドの理解力
お客様にブランドの魅力や世界観を伝えるには、まずVMD自身がブランドへの理解を深めておく必要があります。また、ライバルとなる他ブランドの世界観やコンセプトと比較し、自社の魅力を再確認する必要もあるでしょう。
・コーディネートスキル
店頭のマネキンのコーディネートを見て、店舗に入ってしまった、つい買ってしまったという経験はありませんか。これがVMDの力です。ブランドのコンセプトを伝えつつ、トレンドにあったコーディネートは、お客様の興味を引きます。
・インテリア、建築の知識
店内全体が見やすいレイアウトになっていたり、売れ筋商品を自然と目に入る場所に置いたりなど、VMDには空間を支配するスキルも必要です。インテリア全般の知識やお客様の導線を考えた内装の知識があると、高く評価されます。
PR(プレス)
華やかなイメージの強いPR(プレス)。ファッション雑誌にブランドのPRとして名前や顔が出ることも多く、憧れる人が多い職種です。希望者に対して求人が少ないため、PRは狭き門です。
広報や宣伝活動がメインですが、商品サンプルの管理、テレビや雑誌、Webサイトといった媒体の原稿チェック、取材獲得のためのプレスリリースの発表など、業務は多岐に渡ります。ほかにも、ショップブログの運営、DMやカタログの制作、販促物の計画・作成・管理などもPRが行う企業が多く、仕事の幅が広いのが特徴です。
最近は、YouTubeやInstagramをはじめとするSNSを利用した商品紹介が盛んになっているため、デジタルツールを活用したマーケティングを意識できる人材が求められるようになりました。販売員としてのSNS運用経験は、PRになった際に活かすことができます。
PRに求められるスキル
・ファッションセンス・知識
ブランドを代表してメディアに登場することが多いPRだからこそ、高いファッションセンスと知識が求められます。自社の歴史やコンセプトだけでなく、ファッション全般の歴史を学んでおくと、発言に重みが増すでしょう。
・高いコミュニケーション力
PRは「会社の顔」といっても過言ではありません。社外との関わりが多い職種のため、良好な関係を築ける高いコミュニケーション力は必須といえます。
・外国語のスキル
特に外資系ブランドや海外進出を行っているブランドのPRをめざす場合、語学力が求められます。英語だけでなく、フランス語やイタリア語、韓国語、中国語など、求められる外国語のスキルはブランドによって異なります。自分が働きたいブランドが決まっているなら、そのブランドで使われる外国語を学んでおきましょう。
・高い文章力
正確に情報を伝えられる文章力やブランドの特徴を魅力的に伝えられるセールスライティング力があると、PR効果が高まります。さまざまなジャンルのプレゼン資料や文章などをよく読み、文章力を高めておくとよいでしょう。原稿チェック、プレスリリースやプレゼン資料、DMの作成などは基本的にPCを使って行うため、基本的なPCスキルも必須です。
DB(ディストリビューター)
同じブランドでも店舗規模は異なりますし、売れ筋商品も異なります。仕入れた商品や生産したアイテムが完売できるよう、常に商品の動向を管理・分析し、店舗へ適切な商品数を振り分ける職種です。
シーズン前に過去のデータを分析して最適な在庫数を算出し、店舗に振り分けます。シーズンが始まると常に売上をチェックし、余剰在庫は好調な店舗へ移動するなどして、ブランド全体で売上が最大になるようにします。在庫を移動する際には、売上データだけでなく店舗の販売員の意見を参考にすることも。本社職の中では、比較的店長や販売員と距離が近い職種です。
お客様が集中しやすいイベント期間やセールは、DBによる細かな在庫調整が求められます。瞬発的な判断が求められ、判断ひとつで売上が左右されるため、プレッシャーはありますがやりがいも大きいといえます。企業によってはDBが独立しておらず、他職種と兼務していることもあります。
DBに求められるスキル
・高いコミュニケーション力
本社、倉庫スタッフ、店舗の販売員など、他職種の人と協力して仕事を進めます。売上の数字だけにとらわれることなく、現場とコミュニケーションを取りながら仕事を進めることで、高い成果を上げることができます。
・分析力、情報収集力
過去の在庫動向のデータをもとに、在庫調整を行うため分析能力は必須です。最近は店舗だけでなく、ECの在庫調整を行う機会も増えており、より高い分析力が求められています。また、気温やトレンドも商品の売れ行きを左右します。さまざまな情報を収集し分析する力も必要です。
本社職になるには2つのルートがある
1.社内公募を待ち、本社職になる
社内公募制度を導入している企業の場合、販売職から本社職へ異動することが可能です。ただ、希望するタイミングで公募があるとは限りません。また、優秀な販売員ほど販売の現場で売上を上げてほしいと考える企業が多いため、社内公募によるキャリアチェンジは難しいといえます。
2.本社職の求人に応募し、転職する
経験を活かして他社の本社職の求人に応募、転職するルートが一般的です。本社職は知識や経験が求められるため、未経験者歓迎の求人は多くありません。まずはアシスタントの求人に応募し、十分な経験を積んでから独り立ちをめざしましょう。
アシスタントでもアパレル未経験だと採用が難しいケースがあります。まずは販売員としてアパレル業界を経験し、知識やコミュニケーション力を高めておくことが本社職になるためには必要です。
専門職をめざす方も「派遣なび」に相談を
アパレル・ファッション業界に強い「派遣なび」では、販売員を中心にさまざまな職種の求人を扱っているほか、ファッション業界に特化した専門性の高い営業コーディネーターによるキャリア相談も行っています。今後の仕事やキャリアについて検討したい方は、お気軽にお問い合わせください。
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