理想の働き方をしたいなら、どんな仕事をするかも大切ですが、どう働くのかも重要なテーマです。

アパレル・ファッション業界で働く際も、派遣、契約社員、パート・アルバイトなど多様な雇用形態があり、働き方が変わってきます。

法的な雇用形態の分類

そもそも、派遣社員、契約社員、パートやアルバイトというのは法的な用語ではなく、企業によって定義が違ったり独自の呼び方をしたりする場合もあります。

法的には、働く期間が決まっていない雇用形態は「無期労働契約」、決まっている場合は「有期労働契約」に分類されます。

契約社員は有期労働契約となり、派遣は有期・無期の両方が存在します。

パート・アルバイトの場合、法的にはパートタイム労働法のもとで「短時間労働者」に分類されます。

パート、パートタイマー、アルバイトなど企業によって呼び方が違う場合もありますが、１週間の所定労働時間が同じ事業所に雇用されている正社員と比べて短い労働者を指します。

派遣

派遣会社と一定期間の有期労働契約を結び、派遣先で就業する有期雇用労働者が大半ですが、期間を定めない雇用契約を結ぶ無期雇用派遣もあります。

労働者派遣法により細かいルールが規定されており、フルタイムとは限りません。

契約更新をしながら同じ派遣先で働けるのは最長3年。

給料は雇用主である派遣会社から支払われ、派遣会社の福利厚生が適用されます。

・派遣のメリットとデメリット

正社員や契約社員ではハードルが高い大手企業の求人も多く、派遣会社のさまざまなサポートが受けられます。

一回の雇用契約期間が短いので、さまざまな職場を経験することも可能です。

一方、交通費はたいてい時給に含まれます。無期雇用に比べて雇用は不安定。基本的に業務内容は限定的です。

契約社員

職場である就業先と直接雇用契約を結び、一定期間の有期労働契約のもとフルタイムで働く有期雇用労働者です。

派遣よりも業務の幅が広めで、基本的には正社員と同等です。

一回あたりの契約期間の上限は、一定の場合を除き３年となっており、契約満了で更新がなければ退社になります。

ただし、平成25年４月に施行された改正労働契約法による「無期限転換ルール」導入で、有期雇用契約が繰り返し更新され通算５年を超えた場合、労働者からの申し込みがあれば正社員などの無期雇用の転換が可能です。

・契約社員のメリットとデメリット

交通費は別途支給されることが多く、正社員登用の可能性もあります。

業務内容は正社員と同程度の場合がほとんど。

業務範囲が広く、スキルアップやキャリアアップに繋がる仕事を経験できますが、派遣と同じく有期雇用なので安定的とはいえません。

就業条件などの交渉や退社後の仕事探しも自分で行う必要があります。

パート・アルバイト

就業先との直接雇用で、基本的にシフト制で週20時間から30時間未満程度の就業時間。

ただし「同一労働・同一賃金ガイドライン」が整備され、有期契約であれば待遇や賃金などは有期雇用労働者と同等です。

有期と無期の場合があり、雇用期限のない無期契約のほうが多いようです。

・メリットとデメリット

自分の都合に合わせて就業時間帯や曜日が選びやすく、隙間時間を利用できる短期の仕事もあるのがメリット。

求人数も多く、掛け持ちも可能です。反面、長期で安定した雇用は難しい場合が多く、仕事内容も限られます。

交通費が支給されることは多いものの、長期雇用が前提の福利厚生などは対象外の場合も。

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