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アパレル業界で将来性があるといわれる注目職種10

2024.04.05

アパレル業界で将来性があるといわれる注目職種10

ファッションが好きで、アパレル業界で働きたいと思っている人のなかには、「アパレルで働く=販売員」のイメージを持っている人も多いでしょう。しかし、実は多くの職種があります。近年、デジタル化や製造と小売の一体化などを受け、アパレル・ファッション業界の仕事は大きく様変わりしました。

今回は求人の多い販売職に加え、アパレル業界で将来性が期待できる10職種について解説します。ファションが好きでアパレル業界で働きたい人は、ぜひぴったりな仕事を見つけるための参考にしてください。

アパレル産業とは商品を生産して販売するもの

そもそもアパレル産業とは何でしょうか。アパレル産業とは、素材のパーツを組み合わせてデザインして生産し、販売する産業のこと。ブランドのコンセプトや社会のトレンドなどを把握し、売れる商品を作り、戦略を考えて販売するのが仕事です。そのため、アパレル販売員以外にもさまざまな役割の人たちが働いています。

1.アパレル販売員

販売員には、接客を通じて商品の購入を促す役目がありますが、そのほかに商品のディスプレイや配置換え、品出し、商品の管理、新人育成なども行います。時にはSNSの運用を行うこともあります。店長やエリアマネージャーなども広い意味で販売職といえるため、そういった役職についている場合はマネジメント能力も求められます。売上の目標達成、顧客の満足度向上に直結する仕事を担っているといえるでしょう。

アパレル販売員は、自分がおすすめした商品をお客様に購入してもらえた時にやりがいを感じることが多いです。良い声かけのタイミングは重要であり、スマートな商品提案をしなければならず、一人ひとりのお客様に合わせた接客は大変です。さらに、個人売上や店舗の売上の目標を達成した際にも喜びを感じるでしょう。成果が数字に表れることでモチベーションも上がるはずです。

アパレル販売員の求人には「未経験者歓迎」も多い傾向です。特別なスキルや資格が必要なく、働きながら仕事を覚えていけるため、未経験者でも安心して始められます。

2.IT・Web関連

IT・Web関連にはECマーケティング(デジタルマーケティング)とWebディレクター・運用担当などの仕事があります。ECマーケティングは自社サービスにターゲットユーザーを取り込むための施策を担当するもので、Webサービスが多様化しているアパレル業界でニーズが高まりつつあります。広告やSNSの戦略を立案・推進するため、デジタルマーケティングの知識や分析力も求められます。

Webディレクターや運用担当者は、サイトやアプリの企画・制作・運用を行うため、Webサイトに関する幅広いスキルとスタッフディレクションのノウハウが必要です。

Web技術者は、 Webサイトやアプリの開発・運営を担当するため、プログラミングスキルやデザインスキルが必要になるでしょう。通販会社やECサイトでの実務経験があれば、アパレル未経験でも挑戦しやすい職種です。

3.生産管理

生産管理の仕事は、計画的に商品製造プロセスを進めるための管理を担います。また、工場の選定、商品生産、流通、納品、縫製工場への発注、品質保持、原価交渉なども行います。さらにプロジェクト管理と調整スキルも求められます。そのため、スケジュール管理やタスク管理能力、他部署や取引先と調整をするコミュニケーション能力は必須。また、専門知識が必要になるため、アシスタントからのスタートも多い傾向があります。

アパレル業界の生産管理は、卸企業、OEM・ODM企業、アパレル工場の3つに分かれており、それぞれ業務が異なります。卸企業は、生産工場の選定、素材や副資材の調達、価格決定、品質維持、納期管理などが主な仕事です。OEM・ODM企業は、上記に取引先との商談や商品企画などの営業要素が加わります。アパレル工場は、工場で生産管理業務を行い、製造工程の管理、技術指導、設備の管理などを行います。

このように、生産管理と一口に言っても業務範囲はさまざま。自分の経験やスキル、希望するキャリアに合わせて企業を選びましょう。

4.MD(マーチャンダイザー)

MDは、企業の売上目標を達成するため、企画開発から販売戦略までを担当。業務内容は企業やブランドによって異なりますが、市場分析を行い消費者のニーズを把握し、商品の売上アップのために戦略を立て、実行の指示を出すのが一般的です。仕入や価格の計画、数量の設定などを行う仕事で、シーズンの商品企画を統括する役目もあります。

ファッション・アパレル業界では、流行を把握し、売れる商品を生み出すセンスが求められます。また、調査分析や予算管理など、データにもとづいた計画を立て、論理的に考える力も必要です。MDは販売責任者でもあるため、各部署や取引先と連携し、商品化計画を遂行しなければなりません。また、顧客や市場の知識も欠かせないでしょう。そのため、MDにはマーケティング、流通に関する知識やスキルが求められるケースも。海外とのやりとりがある場合は外国語が必要になることもあります。

MDは未経験からでも始められます。アシスタントとして経験を積みながらスキルを磨いていきましょう。

5.バイヤー

憧れの仕事として、バイヤーを考えている人もいるのではないでしょうか。バイヤーは、MDが決定した企画計画をもとにして、生産元から商品の買い付けを行います。店舗に並べる商品の納期管理をし、販売計画を考えるのが主な仕事です。店舗スタッフに商品の知識を共有するための勉強会を行うこともあります。

バイヤーは幅広い視野を持ちながら、市場やトレンドを分析し、その時に売れる商品を見つけ出す必要があります。自分の感覚やセンスが重要に感じるかもしれませんが、実は、それに頼って選定するわけではありません。感覚やセンスよりも、消費者の需要があるのかどうかを客観的に見極め、売れる商品を買い付けること大切です。

バイヤーは、客観的に分析するリサーチ力や情報収集力が必要だといえます。また、トレンドにいち早く気づくアンテナを持っていたり、適正価格をつけたりするための交渉力などが求められます。商品の買い付けとして海外出張をすることもあるため、語学力が高いと重宝されるでしょう。

6.VMD(ビジュアルマーチャンダイザー)

VMDは、店舗のディスプレイやレイアウトを検討し、視覚的にアプローチを行います。顧客の視覚に訴えて商品を認知してもらい、お客様の購入意欲を高めるのが役割です。

アパレル業界は季節が大事な要素であり、シーズンごとに大幅な売場替えが行われます。さらに、シーズン内でもイベントの開催があります。中には、月や週のテーマがあり、頻繁にディスプレイを変更することもあるので、すぐに行動に移せるスピード感が求められます。

また、VMDには、企業やブランドの世界観を表現して独自性を高めることも必要。世界観を存分にアピールし、価値向上に向けた経営戦略を行います。VMDに求められるスキルや素質は、数値管理能力、ユーザー視点、販売経験、デザイン力など。また、ディスプレイすることが好きな人にも向いています。

7.マーケティング

マーケティングは、商品の宣伝、販売促進活動の計画・実施などを行う仕事です。

ファッション業界のトレンドは、パリ、ミラノ、ニューヨークなどで行われるコレクションの約2年前に決定しています。人々のニーズに合わせた販売戦略ではなく、意図的に流行やトレンドが作られているところが一般的なマーケティングとの大きな違いです。

もちろん、ファッション・アパレル業界全てがニーズを気にしていないわけではありません。ユーザーに合わせてデザインを行い、販売員が実際のお客様から聞き出したデータからニーズを把握し、デザインに反映させています。このため、マーケット調査と消費者分析のスキル、デジタルマーケティング戦略、ソーシャルメディア知識などが必要になります。

マーケティングとして働くには、広報やWebマーケティングでの経験が活かせるでしょう。

8.営業

アパレル営業は大きく分けて2つの種類があります。ひとつは、自社のアパレルショップや小売店の売上をアップさせるリテール営業。もうひとつは、アパレルメーカーや卸問屋に勤務し、自社商品を百貨店やセレクトショップなどの販売店へ売り込む営業です。

企業によって営業の業務内容はさまざまで、シーズンごとの展示会で受注や卸営業を行ったり、店舗開発に携わったりするケースもあります。

営業には自社ブランドや商品に関する高い知識が必要です。加えて、コミュニケーション能力や提案スキルなども求められるでしょう。アパレル営業の主な業務は自社商品の販売なので、「わかりません」は通用しません。

また、アパレル営業は商談のほかに、納期調整、請求処理などの事務処理、関連部門との調整、店舗のマネジメントなどを担うケースもあります。このように幅広い業務に複数対応しなければならないため、臨機応変に対応できるスキルも必要です。

9.デザイナー

デザイナーは、ファッション関連アイテムのデザインを行います。具体的には、商品を企画して使用する素材の選定をし、サンプル品の依頼や確認などを行います。デザイナーというと、ひとりでデザインをしている姿を思い浮かべるかもしれませんが、実は人との関わりも多い仕事です。商品として形になるまで、さまざまな分野の人と連携を取らなければならないからです。

アパレル業界では発想力、企画力、デザイン力が求められます。それ以外にも予算管理、費用計算、素材や生地に関する専門知識など、直接デザインに関わらない仕事も多数あります。デザイナーになるには、服飾専門学校やデザイン学校で基礎を学び、その後に実務経験を積むのが一般的です。

10.事務

アパレル業界といえば、多くの人と関わる仕事のイメージがあるかもしれませんが、バックオフィスと呼ばれる事務の仕事もあります。事務の仕事には、総務や経理・財務、法務、採用担当・労務など、さまざまな種類があります。なかには、重要顧客の管理やオーダー処理、サプライヤーとの連携などが要求されることもあります。

事務の仕事の多くは、組織運営をサポートすることが求められます。未経験からでも始められますが、事務職は人気職種のため、希望する仕事に就くまでは大変かもしれません。転職活動の際は、事務処理能力の高さをしっかりアピールすることが大切です。

現状の課題と将来の予想

トレンドの影響を受けやすいアパレル・ファッション業界は、急速に変化しています。新型コロナウイルス感染症の拡大で、店舗販売が大きな影響を受けたのを覚えている人も多いでしょう。加えて、少子高齢化による人口減少問題、地球環境問題などの影響も顕著です。

近年は百貨店や量販店、専門店など実店舗における消費は減少しています。一方で、ECモールや通販サイトは成長を見せています。現状は、販売価格の値上げによる客数の減少や、フリマサイトによる定価購入率の低下などをどう防ぐかが課題です。将来的にはIT技術を活用したマーケティングと販売手法が加速すると予想されています。また、インバウンドではなく海外への進出が必要だともいわれています。

このように変化の多いアパレル業界ですが、今回紹介した職種はいずれもなくてはならない仕事です。未経験からは始めるのが難しい職種もありますが、販売員などから経験を積み、ステップアップしていくことも可能です。「ずっとアパレルで働きたかった」「好きなファッションに関わりたい」という人は、ぜひチャレンジしてみましょう。

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今回紹介した職種のなかには、専門性が高くスキルや経験がないと採用されない職種もあります。しかし、販売や事務、営業、Web関連のアシスタントは派遣社員の求人も豊富です。「派遣なび」コーディネーターが丁寧にサポートするので、初めての派遣も安心です。興味がある方は、ぜひWeb登録をしていただき、お気軽にご相談ください。

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