アパレルで働くというと、販売職をイメージしがちですが、事務や企画の求人も少なくありません。アパレル業界で働いた経験があれば、事務や企画の専門職をめざす際にプラスになるでしょう。

今回は、アパレル事務や商品企画や生産管理といった企画職の魅力と、求められるスキルについて解説します。

アパレル事務

販売職は立ち仕事がメインとなるため「体力的に不安がある」「土日に休みたい」という理由から、アパレル事務職への転職をめざす人もいます。仕事内容は、書類作成、データ入力、電話応対、来客対応といった一般事務から、企業によっては経理・総務・人事までカバーすることもあります。営業職のサポートに特化した営業事務、貿易に関する書類作成がメインの貿易事務もあり、最近はネットショップ運営関連の事務職求人も増えています。

希望者の多さに求人数が追いついていないため、高時給の派遣求人や好条件の仕事は倍率が高くなります。めざすなら、最低限のパソコン操作スキル、ビジネスマナーを身につけておきましょう。アパレル販売職の経験者は、店舗運営に関する知識や理解度を評価されることもあります。

ここからは、アパレル事務の中でも求人数が安定している営業事務と貿易事務について、詳しく紹介します。

営業事務

資料作成やデータ入力、在庫管理、商品発注、電話応対など営業職のサポートをメインに行う事務職で、作成した資料が会社の売上に貢献するやりがいのある仕事です。基本的なパソコン操作スキルが求められるほか、営業職との連携が多いため、コミュニケーションが高い方、臨機応変なサポートが得意な人は適性があります。

貿易事務

アパレル製品が国内外を行き来する今、輸出入に関するさまざまな書類を作成し、運送手配、商品の管理業務を行う貿易事務のニーズが高まっています。書類に不備があると商品が予定通りに輸出入できず、その後のスケジュールに影響を与えてしまうこともあります。貿易事務として経験を積むと、転職における選択肢が広がります。

英語でのやりとりが多くなるため、TOEICのほか貿易実務検定、日商ビジネス英語検定などを取っておくと採用時に評価が上がるでしょう。

どの事務職もルーティンワークがメインとなり、スピーディーにミスなく作業をすることが求められます。一般事務でスキルアップして、いずれは専門職をめざしたいという人は、派遣社員からスタートするのもいいのではないでしょうか。

商品企画

デザイナーと協力し“売れる”商品を生み出す商品企画職は、アパレル企業の中でも花形の職種といえるでしょう。デザインの企画だけでなく製造まで一括して管理することが多く、縫製工場の選定、スケジュール調整、生地、ボタンなどの素材調達、価格交渉など業務は多岐に渡ります。企画する際は市場やトレンドを分析しつつ、ブランドらしさを損なわないようにするバランス感覚が求められます。

アパレル製造に関する幅広い知識が求められるため、アパレル未経験歓迎という求人は多くありません。アパレル販売職を経験してから正社員に転職するのがおすすめです。販売職時代にお客様の生の声を多く聞いていた経験が商品企画の際に役立つでしょう。

生産管理

商品企画やデザイナー、MD(マーチャンダイザー)が企画したアイテムが仕様書通りに製造され、スケジュール通りに納品されるよう管理するのが生産管理職です。縁の下の力持ちとしてアパレル企業を支えます。

海外生産を行う企業も多いため、時には外国まで行って品質管理やスケジュール交渉を行うこともあり、トラブルが発生した場合は臨機応変に対応します。異なる企業・職種の人たちと関わることが多く、高いコミュニケーション力や交渉力、外国語のスキルなどが求められます。

未経験歓迎の求人はほとんどないため、事務職や店舗で業務経験を積んでから、生産管理のアシスタントに転職。その後、ひとり立ちするのが一般的です。

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