接客の仕事と聞いて思い浮かべる人も多い、飲食店のホールスタッフ。さまざまなお客様と接するうちに、自然と高いコミュニケーション力や接客スキルが身につく仕事です。

今回はホールスタッフの仕事内容や職場別のポイント、メリットや向いている人の特徴を解説します。

ホールスタッフの仕事の特徴

飲食店に来店したお客様が最初に出会うホールスタッフ。言葉遣いや立ち振る舞いが店の印象を左右しかねない、「店の顔」ともいうべき重要な職種です。お客様の案内から始まり、注文対応・配膳、会計、片付けまでが大まかな仕事の流れとなっています。

最も大事な任務は、お客様に快適な空間を提供し、おいしく料理を召し上がってもらうこと。カフェ・ファーストフード・レストラン・寿司屋・焼き肉屋・居酒屋・ホテルなど、飲食店の業態はさまざまですが、やるべき仕事はどこも変わりありません。

業態ごとの特徴を確認していきましょう。

カフェやファーストフードの場合、セルフオーダー形式をとっていることも多く、接客業務は少なめです。深夜まで営業している店舗は少なく、昼間を中心に働きたい方にオススメです。

ファミリーレストランや焼き肉屋、回転寿司店などは、家族連れが多くなります。小さなお子様がいたら、子ども用の椅子やスプーン・フォークが必要かどうかを確認する気遣いが必要です。オーダーの方法は、スタッフがテーブルまで聞きに行くケースや、お客様が備え付けのタブレットや自身のスマホなどから注文してもらうケースなど、店舗によって異なります。

客単価の高いレストランやホテルでは制服が支給されることも多いため、華美な髪型やネイルなどは控える必要があります。正しい言葉遣いや洗練されたビジネスマナーを働きながら身につけられるのは、メリットといえるでしょう。

お酒の提供を行う居酒屋やバーは深夜まで営業していることが多く、お客様の年齢も上がります。お酒に酔ったお客様への対応など、高い接客スキルが求められます。

どの業態であっても、特別な資格やスキルは不要です。研修制度も整っているため、未経験から始められます。

ホールスタッフの仕事の魅力

ホールスタッフの一番のメリットは、お客様の喜ぶ顔をじかに見られることでしょう。「ありがとう」「おいしかった」といった感謝の言葉をたくさんもらえます。

さまざまな年代のお客様と接することで、高いコミュニケーション力やビジネスマナーが身につく上に、料理や飲み物についての知識も深まります。ホールスタッフの接客によって常連さんになってくれたら、こんなに嬉しいことはありませんね。

料理をおいしい状態で提供するためには、ホールスタッフやキッチンスタッフなど、スタッフ全員の協力が必要です。チームワーク力が自然と身につきます。またシフトの時間帯によって、ランチタイムには主婦（夫）、夕方以降には学生など、年齢の近い仲間が集まって一緒に働きます。仲間や友人づくりにはもってこいです。

カフェやレストラン、ホテルの場合、お洒落な制服が着られるのもメリットといえるでしょう。

大変なこと

飲食店を訪れるお客様のなかには、サービスに対するオーダーが厳しい方もいます。対応にあたるホールスタッフは、不手際を謝罪しなければならないこともあります。お客様のご要望を受ける際には、常に真摯な対応が求められます。

ホールスタッフは立ち仕事がメインで、ホール全体を動き回るため、体力も必要です。ピークタイムはかなり忙しくなりますが、常にお客様の様子に気を配る必要があり、精神的な負担も大きくなります。スタッフ全員で協力しながら乗り切ることが重要です。

ホールスタッフに向いている人の特徴

ホールスタッフはホール全体に目を配り、オーダーをしたいお客様がいないか、空いているお皿やグラスがないか、困っている方がいないかなどをチェックする必要があります。ホスピタリティやコミュニケーション力が高い方に向いている仕事です。

店舗スタッフ全員で協力して店舗を運営していくため、同僚と良好な関係が築ける方、チームで仕事を進めるのが好きな方にも向いています。

ピークタイム時は、どのように動いたら効率がいいかを、自分で考える必要があります。指示待ちの姿勢はNGです。積極的に動けて、臨機応変に対応できる方は、未経験からでも大きく成長できます。

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