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忙しいのはいつ?知っておきたいアパレル・ファッション業界の年間スケジュール

2023.12.12

忙しいのはいつ?知っておきたいアパレル・ファッション業界の年間スケジュール

季節により商品が変わっていくファッション業界は、今の季節を意識するとともに、シーズンを先取りするために次のシーズンも見据える必要があります。年間を通じて忙しい時期とそうではない時期のギャップも大きいため、1年の大きな流れを知ることで繁忙期になってから「こんなはずではなかった」と慌てることもなく、余裕を持って対応できます。

今回は、アパレル・ファッション業界の年間スケジュールや動向を見ながら、1年でいつごろが忙しくなるのか、また繁忙期に備えてどんな準備や心構えが必要なのかを紹介します。

ファッション業界の1年の流れ


販売業ならどんな業界にしても商品が売れる時期、売れない時期があります。アパレル・ファッション業界では、冬と夏には大規模なセールが行われ、半期に一度は商品が売れる忙しい時期です。逆に「にっぱち」と言われる2月・8月は、商品が動きにくい閑散期になります。さらにシーズンごとに商品を入れ替え、一般的な季節を先取りして商品を販売します。

【春(2月~4月)】


冬のセールや初売り・福袋の販売が終わり、本格的な春を前に春物のアイテム販売が始まる2月~4月がスプリングシーズンになります。

・2月(閑散期)


本格的な春にはまだ少し早いものの、2月から春物のシーズンになります。上旬までは冬物の消化時期でもあり、ダウンコートやニットなどの冬物商品も販売されるとともに、大幅な値下げがされている時期でもあります。年末年始のセールが終わったばかり、春物商品の購入にはまだ少し肌寒いといういわゆる「閑散期」です。冬物に飽きてきたお客様に、春を期待させるコーディネートを提案するのがポイントです。

・3月


まだまだ肌寒い時期。トレンチコートやジャケットなどの春物の羽織ものが売れ始めます。卒業式シーズンであり入学式直前のシーズンでもあるため、フォーマルなものも動きます。学生は春休みに入り、旅行やお出かけなどに向けて購買欲が高まる時期です。新生活に向けた準備をする人も増え、春物でも単価が高めなアウターは、ぜひこの時期に販売しておきたいアイテムです。

・4月


春物のセールが始まり、若年層やファミリー層が増えます。通勤用のベーシックアイテムやカジュアルな服、カーディガンなど軽めのアウターへの需要が増し、新生活で商品を買い足す人も出てきます。この時期のお客様は、ニーズがはっきりしていたりまとめ買いをしたりするため、しっかりとしたニーズの把握と単価を意識したコーディネート提案で安定した売上をめざしましょう。

【夏(5月~7月)】


アパレル業界では、5月~7月がサマーシーズンに当たります。

・5月


少しずつ暖かく穏やかな気候になり、シャツやブラウスなどの薄手のトップスなどが売れ始めます。早いところでは半袖の商品も展開されます。大型連休であるGWや母の日などのイベントもあり、引き続き安定した売上が見込めます。夏を前にお客様の購買意欲も高まってくる時期でもあります。連休で帰省する人も多いので、都心部よりも郊外店舗でお客様が増える傾向です。

・6月


早くも秋冬物の展示会や、夏物商品のプレセールが始まります。通常は7月、8月に夏のセールを行うため、6月は新規のお客様が減り客足が落ちつく傾向です。ただ、この時期のお客様はセールの下見で来るという人が多く、丁寧な接客をしておくと夏のセールの売上につながります。

既存の顧客向けに行うプレセール次第で客足が増えるので、顧客を多く持つ販売員は忙しくなりますが、その分売上も伸ばせます。また、梅雨入りの時期で気温差も出てくるので、レイングッズやパーカーなどの商品も動きます。

・7月(繁忙期)


夏物商品が登場し、梅雨明けごろから夏の大規模なセールが行われ、一気にお客様が増える本格的な繁忙期に入ります。商品としては、通常の夏物商品に加えてサングラスやサンダル、水着といったレジャー商品も出てきます。細かいアイテムが多いので在庫管理にも労力がいるでしょう。店内が混雑するため、盗難にも注意したいところ。いつもは来店できないお客様にブランドを知ってもらえる機会でもあり、新規のお客様獲得のチャンスでもあります。

【秋(8月~10月)】


8月と言えば夏真っ盛りですが、アパレル業界では8月~10月はオータムシーズンです。

・8月(閑散期)


夏の大規模なセールも終わり、8月は「にっぱち」の閑散期に当たります。徐々に秋物商品の展開が始まりますが、夏物商品の消化時期でもあり夏物と秋物の両方の商品が並びます。早いところでは秋物だけでなく、ダウンジャケットなどの冬物商品を出すブランドもあります。ただ、この時期はまだまだ暑い日も続き、秋・冬商品の動きは鈍くなります。

セール直後、お盆や夏休みなどの長期休暇があるこの時期は、お客様の数は減少します。販売員のモチベーションが下がりやすい月でもありますが、閑散期だからこそ次につながる接客を心がけましょう。

・9月


ジャケットやブルゾンなどの軽めのアウターや、ストールやブーツといった小物アイテムが並び始め、一気に秋らしくなります。本格的な秋を前に色使いだけでも秋らしさを演出したいという人も多く、すぐに着られる秋カラーの商品も動きます。

大型商業施設などではこの時期に優待セールなどを行うところも多く、こういった施設に入る店舗ではお客様が増える傾向に。暑さもピークを越えてお客様の購買意欲も高まってきます。

・10月


気温が下がり始め、衣替えが行われる時期。秋物商品が本格的に展開されるとともに、ニットなどの冬物商品も徐々に出回り始めます。最近では秋らしい時期が短いこともあり、1点投入するだけで秋を感じられる商品を積極的に提案するのもひとつの販売方法です。

【冬(11月~1月)】


クリスマスやお正月など、イベントが増えるウィンターシーズン。商品単価も高いため売上が伸び、年間で一番忙しいシーズンです。

・11月


本格的な冬を前に、冬物コートなどを中心に冬物商品が本格的に並びます。この時期はコートを探しに来店するお客様も増えますが、冬物コートは単価が高いため、一着販売するだけで一日の売上が変わってきます。また上旬までは比較的落ち着いていますが、クリスマス商戦に向けた準備で徐々に忙しくなっていきます。

・12月(繁忙期)


冬のセールに向け、新規のお客様は減少する傾向ですが、6月と同様に翌年の春夏商品の展示会や顧客向けのプレセールが始まります。さらに、冬に行うセールの準備が始まるのもこの時期から。夏のセールよりもさらに忙しい、年間でもっとも忙しいシーズンのスタートです。

冬はニットやアウターなど身につける服も増えて試着に時間がかかるうえに、プレゼント用のラッピングも増えるのでひとりのお客様にかける時間も増えます。お客様の数も多いので、スピーディーな対応が求められます。

・1月(繁忙期)


新年早々に初売りや福袋の販売があり、下旬ごろからは冬物商品のセールが始まります。繁忙期のなかでも、正月セールは最繁期です。初売りからの3日間ほど、さらに翌週の週末がピークになります。

年間を通しての売上目標がもっとも高くなりますが、来客数も多く、冬のボーナスで余裕がある人も多いので売上も期待できます。忙しいことから体調を崩す販売員も多いので、しっかりとした体調管理が大切です。

通常業務にプラスしてセール前後も忙しい「繁忙期」


1年の流れを見てもわかるように、アパレル・ファッション業界では大規模な夏のセールを行う7月、クリスマスやお正月などのイベントも多く、1年で最大規模のセールを行う12月から1月が繁忙期です。期間中だけではなく、セール前にはセール品の把握や品出し、値札の付けかえ、備品の手配や設置、管理などのセール準備もする必要があります。

セール後にはシーズンの入れかえ作業もしなければなりません。商品やディスプレイの変更、棚卸しやDM発送なども行います。また、お客様の妨げになったり、けがにもつながりかねなかったりする大がかりな什器(じゅうき:店舗などで使用する大型の棚などの家具)の入れ替えは、営業時間中には作業できません。

終電近くまで残業することもあるでしょう。そもそもクリスマスなどのイベント日や祝日は基本的に出勤になり、よほどの事情がない限りは休みも取りづらくなります。

「繁忙期」だからこその心構え


繁忙期を乗り切り、売上を伸ばす絶好の機会を逃さないためにも次の3つのポイントを意識するようにしましょう。

・スケジュール管理をきちんとする


業務量が大幅に増える繁忙期には、効率良く業務を行わなければそれだけ残業が増えてしまいます。商品の在庫やPOPなどセールに必要な物は事前にきちんと確認し、追加で発注すべき商品は期間中に確実に納品してもらえるような調整も必要です。

特に店長が商品の動きや臨時のアルバイトも含めた販売員の状況も把握して、情報を店舗全体で共有しておけば、不測の事態にも対応がしやすくなります。体力的にも大変になる時期なので、体調管理もしっかりとするようにしましょう。

・接客を疎かにしない


お客様が増えることは売上アップにつながりますが、それだけ一人ひとりのお客様への対応が疎かになりがちです。一人で複数のお客様に対応しなければならないこともあり、つい対応が雑になってしまうかもしれませんが、それはNGです。

お客様の購買意欲を下げてしまうだけでなく、クレームにもつながります。セールは新規のお客様に出会えるチャンスでもあり、リピーターになってもらえるよう、忙しくても笑顔で丁寧な接客を心がけたいですね。

・複数商品・トータルコーディネートを提案する


お客様が増える売上が見込める時期とはいえ、セールとはそもそも値引きをするもの。商品は値下げされるので、客単価としては通常よりも落ちてしまいます。そのため「〇点以上のお買い上げで△%OFF」「〇円以上の購入でノベルティグッズプレゼント」など、複数商品の購入を促すさまざまな戦略も用意されています。

もちろん無理強いはNGですが、この時期はお客様のハードルも低めなので、積極的に複数の商品やトータルコーディネートを提案して売上アップにつなげましょう。

「閑散期」を上手に利用する


始めにお伝えしたように、セール後の2月・8月は、アパレル・ファッション業界では閑散期です。お客様の少ない時期だからこそ、次の繁忙期に備えて上手に利用することが、ひいては売上アップにもつながっていきます。

・勉強会を行う


繁忙期には手が回らない、接客や商品に関する勉強会を行いましょう。売上アップには、接客技術や深い商品知識が重要です。商品の良さを伝えるためには知識や情報のアップデートは欠かせず、接客に「もうこれで良い」ということはありません。

客観的に見てもらうことでコミュニケーションも活発になるため、スタッフ間でロールプレイングをするのがおすすめ。実際に起こりそうな場面を想定し、販売員とお客様の役割を演じることで、課題も明確になりスキルアップできます。

・バックヤードの整理や見直し


お客様の目に触れることはないバックヤードは、乱雑になりがちです。とはいえ、在庫管理は重要。「忙しい時に誰が見てもどこに何があるかわかる」「スムーズな出し入れができる」忙しい時こそこんなバックヤードが理想ですが、それも普段から心がけているからこそです。新品であっても、置き方によっては汚れたりシワになったりしてしまう可能性もあります。

どんな置き方やストックの仕方をすればスムーズになるかを考え、不要なものは倉庫に移すなど、時間のある時に商品整理をして、いざという時にも使いやすいバックヤードにしておきましょう。

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1年を通した仕事の流れを見てもわかるように、アパレル販売員の仕事は、ただ単に洋服を販売することではありません。「ここでこの服を買って良かった」とワクワクして商品を持ち帰るお客様の裏には、「お客様に喜んでほしい」「自分の好きなブランドや服をもっと知ってほしい」という販売員のたゆまぬ努力があります。

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