人気業界であるアパレル・ファッション業界。「お気に入りのブランドで働きたい」「憧れの業界で働きたい」という人も多いでしょう。物価高や新型コロナの影響も重なって、百貨店や量販店、小売店などの実店舗での売上はますます減少していますが、一方でECサイトやオンラインでの売上は上がっています。

めざす業界で働きたいなら、その業界の仕組みや傾向などリサーチや知識も大切です。今回は、アパレル・ファッション業界を目指す人に向けて、前編・後編に渡って業界の基本や現状をおさらいするとともに、最新の業界トレンドを５つ紹介します。

アパレルとファッション

「アパレル・ファッション」とひと括りにされがちな言葉ですが、「アパレル」とは衣服を意味し、「ファッション」は衣服だけでなく、腕時計などのアクセサリーから靴、化粧品などの雑貨も含む、ライフスタイルや生き方なども指す幅広い意味で使われます。いわば、アパレル業界はファッション業界に含まれ、その一部ともいえます。

アパレル業界の業種と職種

アパレル業界には流通から製造、販売までを含む幅広い職種があります。専門職から未経験でも始められる職種まで、仕事内容は多岐に渡ります。

・アパレルメーカーとは

主に衣料品の企画や製造をする「アパレルメーカー」、百貨店やメーカー直営店舗などの店舗で衣料品を販売する「小売り業」、アパレル専門ではない企業が店舗販売を考えたり、主力製品以外の製品製造を委託したりする場合に利用し、他社ブランドの製品の製造やそれを請け負う「OEM（Original Equipment Manufacturing）」、他社ブランド製品の企画から、設計・製造までをトータルに手がける「ODM（Original Design Manufacturing）」などがあります。

・アパレル業界の職種

デザインをするデザイナー、デザインを基に型紙を作成するパタンナー、織物や布地のデザインを担当するテキスタイルデザイナーなどは技術が必要な仕事で、それぞれ専門的な知識技術を学ぶ必要があります。

衣料品の仕入れを担当するバイヤー、販売戦略を考えるマーチャンダイザーなどの仕事も、それぞれの領域における専門的な知識と最新の情報、ノウハウ、経験が必要です。未経験からでもスタートしやすいのは、営業とショップスタッフです。

アパレル業界の現状

以前から続く消費低迷で衣料品の消費も減少傾向でした。さらに新型コロナの影響で消費者のニーズにも変化があり、実店舗での売上が下がる一方、ECサイトやオンラインショップでの売上は伸びています。

外出の減少やリモートワークの推進などで、衣料品にあまりお金をかけなくなった低価格指向と、周りを気にせず着たい服、ほしいものを買いたいという高級志向の二極化が進んでいるのも近年の大きな変化です。環境や資源に対する意識も高まり、過剰供給や大量生産を見直す気運も高まっています。そのため、アパレル・ファッション業界でも、消費者に受け入れられ新たな製品の開発に取り組む企業が増えてきています。

アパレル業界に強い「派遣なび」はサポートも万全

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「アパレル・ファッション業界で働くなら知っておきたい業界トレンド」の後編では、具体的な業界のトレンドについて紹介します。